同じ成分なのに、先発薬が2種類あるって知っていましたか。

ゾニサミドの先発薬と聞くと、多くの人が「エクセグラン」だけを思い浮かべます。実際には、適応によって先発薬が分かれているのが実情です。
てんかん治療で使われる場合の先発品はエクセグランで、住友ファーマが製造しています。一方、パーキンソン病やレビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムの治療で使う場合の先発品はトレリーフで、こちらも住友ファーマの製品ですが薬価が異なります。
参考)ゾニサミドOD錠25mgTRE「ZE」|製品情報|医療関係者…
つまり同じ成分でも、目的別に基準薬が違うということですね。
エクセグラン錠100mgの薬価は15円、後発品のゾニサミド錠100mgは11.7円で、1錠あたり3.3円の差です。対してトレリーフOD錠25mgは513.10円、後発品は267.00円と、1錠あたり246.10円もの差があります。
錠あたりの差額だけを見ると小さく感じるかもしれませんが、1日3回・長期投与が前提のパーキンソン病治療では、月単位・年単位で数万円規模の負担差になります。この点を把握しておくと、後発品への切り替え提案がしやすくなります。
エクセグランの後発品は、生物学的同等性試験のデータが公開されている点も特徴です。
クロスオーバー法による単回経口投与試験で、先発品と後発品の血中濃度推移が生物学的に同等と判定されています。溶出試験でも両製剤の溶出挙動は同等と判定されており、効果の面で大きな差はないとされています。
データを確認すれば安心して切り替えられるということですね。
薬効分類はパーキンソン病治療薬・レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム治療薬(レボドパ賦活剤)に分類され、規制区分は劇薬・処方箋医薬品です。取り扱いには一定の注意が必要な区分に該当します。
コスト面での比較は、患者説明の際にも役立ちます。
厚生労働省が公開している後発医薬品との価格比較リストでは、成分ごとの薬価差が一覧で確認できます。てんかん領域とパーキンソン病領域、それぞれの後発品比較を別々に見る必要がある点は意外と知られていません。
参考)https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001309888.xlsx
同効薬との比較データベースを活用すれば、禁忌病名や重大な副作用まで一括で参照できます。処方前のダブルチェックとして活用している医療機関も増えています。
エクセグランとの薬価差や添加物の詳細な比較表はこちら(全星薬品工業)
ゾニサミド同効薬の禁忌・副作用比較データはこちら(くすりすと)
意外と対策されていないのが、院内の採用薬リストにおける「適応別の先発薬管理」です。
多くの施設では採用薬リストを成分名単位で管理していますが、ゾニサミドのように適応で先発薬が分かれる薬剤は、成分名だけの管理だと取り違えの温床になります。
成分名管理だけでは不十分ということですね。
対策としては、採用薬リストに「適応」列を追加し、エクセグラン系とトレリーフ系を別行で管理する運用が考えられます。電子カルテのオーダーマスタに適応情報を紐づけておくアプリや院内システムの設定を一度見直してみることをおすすめします。
こうした仕組み化により、処方時の確認作業が減り、疑義照会の件数削減にもつながります。小さな運用改善ですが、積み重ねると業務全体の負担軽減効果は大きいです。
【第2類医薬品】by Amazon ユーシップFRテープVα 50枚