医療従事者のあなた、動画だけで済ますと2吸入漏れます。
参考)https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/product/spiriva/respimat-correct-inhalation-method-video

「スピリーバ 使い方 動画」で探すと、実際にはレスピマットとハンディヘラーの2系統が混在します。
参考)https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/product/spiriva/handihaler-how-to-insert-capsules-and-use-medicine
ここを混同すると危険です。
レスピマットはソフトミスト型で、公式案内でも正しい吸入方法の動画が用意されています。
参考)https://pro.boehringer-ingelheim.com/jp/product/spiriva/how-to-inhale-spiriva-respimat-video
一方のハンディヘラーはカプセルを器具にセットし、緑のボタンを1回だけ押して吸入する形式です。
参考)https://www.gunyaku.or.jp/public/kyuunyuu/patient/7_handihaler.pdf
医療従事者向けの記事として重要なのは、患者が「同じスピリーバだから操作も同じ」と思い込みやすい点です。
実際、ハンディヘラーではカプセルの震える音や振動が適切吸入の目安になり、レスピマットでは霧をゆっくり吸い込む感覚が中心になります。
つまり器具別対応です。
検索上位の動画を見る前に、まずどのデバイスの指導が必要かを外来・病棟・薬局で切り分けるだけで、説明時間のロスをかなり減らせます。
レスピマットの公式動画が必要な場面の参考です。
レスピマット®正しい吸入方法(動画)|べーリンガープラス
レスピマット指導で最初に押さえたいのは、初回準備と通常吸入を分けて教えることです。
参考)スピリーバレスピマット(Spiriva Respimat)…
ここが混乱点ですね。
公式系動画や医療機関の解説では、カートリッジ挿入後に空打ちを4回行って準備する流れが繰り返し説明されています。
参考)【肺気腫】【喘息】COPDや肺気腫の治療薬の「スピリーバ」、…
通常吸入では、透明部を180度回し、キャップを開け、吸いながらボタンを押す流れが基本です。
参考)スピリーバレスピマット( Spiriva Respimat…
さらに見落としやすいのが、1日1回でも1回で終わりではなく、1回につき2吸入で1日分が完了する点です。
2吸入が条件です。
この「1日1回」と「2吸入」を患者が頭の中で短縮してしまい、1噴霧だけで終了するミスは起きやすいです。
動画を見せるときは、再生後に「今日は何回回すか」「何回吸うか」を口頭で復唱してもらうだけで、理解確認の精度が上がります。
レスピマットの手順動画を一覧で確認したい場面の参考です。
レスピマット - 正しい吸入方法を身につけよう - 環境再生保全機構
ハンディヘラーで典型的なのは、カプセルの扱いとボタン操作のミスです。
参考)http://kumagaya-ph.or.jp/renkei/dl/handihailer_v140425n.pdf
結論は1回押しです。
群馬県薬剤師会の手順資料では、アルミシートを必要以上にはがし、次のカプセルが見えてしまった場合はそのカプセルを捨てると明記されています。
また、緑のボタンは強く1回のみ押し、何回も押すとカプセル破損の恐れがあるとされています。
吸入動作でも誤りがあります。
ハンディヘラーは、十分に息を吐いたあと、ゆっくり深く吸い込み、5秒程度息を止め、その一連の流れをもう一度繰り返すのが基本です。
つまり再吸入です。
1回吸って終える患者は少なくありませんが、資料でも「もう一度繰り返す」と示されており、粉末を残しにくくする意味があります。
医療者が動画を見せるだけで済ませず、吸入後にカプセル内の残粉や振動音の有無まで確認すると、実地指導の質が一段上がります。
ハンディヘラーの操作資料を確認したい場面の参考です。
ハンディヘラーの吸入手順|群馬県薬剤師会
動画は流れの理解に優れますが、患者ごとの癖までは補正できません。
参考)レスピマット/スピリーバ、スピオルト|<吸入器別>正しい吸入…
意外とそこです。
たとえばレスピマットでは吸入口横の空気孔を口唇でふさいでしまう、舌が邪魔してミストの通り道を狭める、押す動作に意識が向いて吸気が浅くなる、といったズレが実地では起こります。
参考)レスピマットの使い方 - YouTube
ハンディヘラーでは、吸入口に息を吹きかけないこと、胸をはって前を向くこと、器具を月1回水洗いして十分乾燥させることまで含めて指導資料に書かれています。
ここで医療従事者に有効なのは、動画視聴後に3項目だけ観察する運用です。
3点確認が基本です。
具体的には、吸入前の呼気、吸入の深さ、息止め5秒前後の3つです。
この順で見ると、短時間でも「見たつもり指導」を避けやすくなり、再指導の時間も節約できます。
検索上位の記事は手順説明が中心ですが、現場では「どこでつまずくか」の設計までしておくと指導がかなり楽になります。
これは使えそうです。
おすすめは、動画視聴の前に「初回準備か、毎日の吸入か」「1回で何吸入か」「終わったあと何を確認するか」を紙1枚にして渡す方法です。
レスピマットなら180度回転と2吸入、ハンディヘラーならボタン1回と再吸入1回を太字で示すだけで、患者の記憶に残りやすくなります。
このやり方の利点は、動画の理解不足をその場であぶり出せることです。
結論は併用です。
動画だけに頼ると、患者は「見た」満足感を得ても、操作順のどこを外すと薬効が落ちるかまでは把握できません。
外来の待ち時間や服薬指導の限られた数分で精度を上げたいなら、動画は導入、最終確認は医療者の観察、という分担にすると運用しやすいです。