歯科技工所ベースアップ支援料対象の要件と算定方法を完全解説

歯科技工所ベースアップ支援料の対象要件、算定方法、報告義務について詳しく解説します。歯科医院と技工所の双方が知っておくべき重要ポイントを網羅しました。あなたは正しい届出と報告ができているでしょうか?

歯科技工所 ベースアップ 支援料対象の基礎知識と核心ガイド

支援料の仕組みと実務要点を解説
1装置15点の算定構造

外部技工所への委託製作時に1装置あたり15点(150円)を歯科医院が算定できる制度です。

参考)東京事務所/関東信越厚生局|関東信越厚生局
全額委託費増額が義務

算定した支援料の全額を技工所への委託費増額分として支払わなければなりません。

毎年8月に報告義務

歯科医院は毎年8月に賃金改善の実績報告書を提出する義務があります。

参考)【8月中】ベースアップ評価料の報告書提出|歯科診療所が今週確…


歯科技工所ベースアップ支援料の制度概要と目的



この制度は、歯科医療従事者全体の賃金底上げを図る政府の方針に基づき、特に歯科技工士の処遇改善を促進する役割を担っています。院内で歯科医師の指示のもと技工士が製作・修理した場合は対象外となり、あくまで外部の技工所に委託した場合のみが算定対象となります。


参考)歯科技工所ベースアップ支援料。1装置150円の話だと思ってい…


対象要件と算定条件の詳細

歯科技工所ベースアップ支援料を算定するためには、いくつかの重要な要件を満たす必要があります。まず、保険医療機関コードが発行されている歯科診療所であることが前提条件です。また、施設基準の届出が必須であり、届出をしなければ算定自体ができません。


参考)ベースアップ評価料とは?仕組みを医療機関向けにわかりやすく解…
算定できるのは、補綴物などの製作を外部の歯科技工所に委託した場合に限られます。院内の歯科技工士が製作した場合は対象外です。これは、制度の目的が外部技工所への委託費を通じた技工士の賃金改善にあるためです。


施設基準の届出は、その月の末日までに受理されれば翌月の1日から算定できます。月の最初の開庁日に受理された場合はその月の1日からという扱いもあるようです。届出には別添2および様式101を使用し、「製作委託等を行う歯科技工所の名称」と「歯科技工所における賃金引き上げの方法」を記載する必要があります。



項目 基準・内容 備考
算定点数 1装置あたり15点(150円相当) 令和8年度改定時。翌年には30点へ引き上げ予定
対象委託 外部歯科技工所への補綴物製作委託 院内技工士による製作は対象外
届出様式 別添2および様式101 技工所名称と賃金引上げ方法を記載
報告義務 毎年8月に実績報告書提出 様式102で令和8年度実績は2027年8月提出


報告義務と提出書類の実務

歯科技工所ベースアップ支援料を算定する歯科診療所には、毎年8月の報告書提出義務があります。ただし、令和8年8月に提出が必要な報告書はありません。令和8年度算定分の実績報告は、2027年8月に様式102で行います。


一方、令和7年度中に歯科外来・在宅ベースアップ評価料を1回でも算定した施設や、令和8年3月1日時点でベースアップ評価料を届け出ている施設については、令和7年度実績報告書と令和8年度中間報告書の提出が必要となる場合があります。


報告書作成にあたっては、厚生労働省や地方厚生(支)局のウェブサイトからエクセル形式の様式をダウンロードします。様式の掲載先は厚生労働省のベースアップ評価料等に係る特設ページで確認できます。


参考)ベースアップ評価料の歯科版【歯科外来・在宅ベースアップ評価料…
厚生労働省 ベースアップ評価料等特設ページ


歯科医院と技工所の連携ポイント

この制度を適切に運用するためには、歯科医院と歯科技工所との間で十分な連携と情報共有が不可欠です。まず、委託契約書や覚書などで、支援料の算定に伴う委託費の増額分について明確に合意しておくことが重要です。


歯科技工所側も、この支援料制度を活用して従業員の賃金改善を図る計画を立て、その方法を歯科医院に提示する必要があります。様式101には「歯科技工所における賃金引き上げの方法」を記載するため、具体的な賃上げ計画や処遇改善の取組みを文書化しておくことが求められます。


また、歯科医院は毎年8月の報告義務があるため、技工所との間で必要な情報(委託実績、賃金改善状況など)を定期的に共有する仕組みを作っておくことが実務上重要です。報告期限を過ぎると不利益を被る可能性があるため、双方でスケジュール管理を徹底しましょう。


  • 委託契約書で支援料と委託費増額分を明文化する
  • 技工所は賃金引き上げ方法を文書化して歯科医院に提示
  • 毎年8月の報告に向けて定期的に情報共有する仕組みを作る
  • 双方で報告期限と必要書類を確認し合う


注意点とよくある疑問

歯科技工所ベースアップ支援料を運用する上で、いくつかの注意点があります。まず、院内の歯科技工士が製作した場合は算定できないという点です。これは制度の根本的な設計によるもので、外部委託を通じた技工所全体の賃金改善を目的としているためです。


また、報告義務を怠った場合のペナルティについても注意が必要です。毎年8月の報告書提出は義務であり、これを怠ると支援料の算定継続が認められなくなる可能性があります。報告期限は厳守し、必要書類を準備しておくことが重要です。


さらに、2026年8月にはベースアップ評価料の請求に「疑義」があるとして、厚生労働省が8月診療分から届出内容の再確認を求める通知が出されています。名前が挙がっているのは10種類あり、その中に歯科技工所ベースアップ支援料も含まれています。届出内容に不備がないか、今一度確認することが推奨されます。


参考)ベースアップ評価料の請求に「疑義」 厚労省が8月診療分から届…
九州厚生局 ベースアップ評価料の届出について




【指定第2類医薬品】イブA錠 90錠