
交感神経系の神経節は、脊髄のすぐ外の左右両側に位置しています。 msdmanuals(https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09-%E8%84%B3-%E8%84%8A%E9%AB%84-%E6%9C%AB%E6%A2%A2%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%96%BE%E6%82%A3/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%B3%BB%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81) 具体的には、脊柱の両側を縦走する「交感神経幹」を形成し、20数対の神経節が連なっています。 kishibechiro(https://www.kishibechiro.com/column/2078/) これらの神経節は「脊椎傍神経節」とも呼ばれ、中枢神経(脊髄)の近くに位置するのが特徴です。
交感神経の節前ニューロンは脊髄の側角(側柱)に位置し、胸髄(T1〜T12)と腰髄(L1〜L3)のレベルから節前線維を脊髄外に出します。 kango-roo(https://www.kango-roo.com/learning/2169/) 節前線維は相当した高さの脊髄前根を通り、交感神経幹内の神経節でニューロン交代を行います。
参考)https://www.tmd.ac.jp/med/phy1/ptext/visc.html
代表的な交感神経幹神経節には以下のようなものがあります。
交感神経節は効果器官から離れたところに位置するため、節後線維は比較的長くなります。 kango-roo(https://www.kango-roo.com/learning/2169/) この解剖学的特徴により、交感神経系は全身に広く分布し、緊急時やストレス時に「闘争・逃走反応」を引き起こすことができます。
副交感神経系の神経節は、交感神経節とは対照的に、それぞれ支配する内臓の付近または内部に存在します。 msdmanuals(https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09-%E8%84%B3-%E8%84%8A%E9%AB%84-%E6%9C%AB%E6%A2%A2%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%96%BE%E6%82%A3/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%B3%BB%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81) このため、副交感神経節は「前脊椎神経節」または「器官内神経節」とも呼ばれます。
副交感神経の節前ニューロンは中脳、延髄、仙髄に位置しています。 tmd.ac(https://www.tmd.ac.jp/med/phy1/ptext/visc.html) 節前線維は脳神経(III、VII、IX、X)および仙髄前根(S2〜S4)を通り、支配器官の極めて近傍でニューロン交代を行います。 tmd.ac(https://www.tmd.ac.jp/med/phy1/ptext/visc.html) 副交感神経節は効果器の中に存在し、節後線維はわずか1〜2mmと非常に短いため、特異的かつ局所的な反応を引き起こすことができます。
参考)自律神経系の概要 - 07. 神経疾患 - MSDマニュアル…
脳神経由来の副交感神経節には以下の4つがあります。
また、迷走神経(X)と骨盤神経(S2〜S4)に由来する副交感神経節は、内臓の壁内(壁内神経節)に存在し、消化管、呼吸器、泌尿生殖器などの内臓を支配します。
感覚神経節は、末梢からの感覚情報の中継点として機能する神経細胞の集団です。脊髄神経の領域では、前根と後根が合一して脊髄神経が形成される直前のところで、後根の途中に位置しています。 kotobank(https://kotobank.jp/word/spinalganglion-1241603) このため、「後根神経節」または「脊髄神経節」とも呼ばれます。
すべての脊髄神経は2つの根、すなわち前根と後根をもって脊髄と結合しています。 funatoya(https://funatoya.com/funatoka/anatomy/A14/A14_2.html) 前根は中枢神経から末梢に向かう運動線維(遠心性線維)で構成され、後根は末梢から中枢神経系に向かう感覚線維(求心性線維)で構成されます。 funatoya(https://funatoya.com/funatoka/anatomy/A14/A14_2.html) 感覚線維の起始細胞体は、後根の膨隆部をなす脊髄後根神経節の内部に位置しています。
参考)Terminologia Anatomica(TA)に基づく…
脊髄神経節の特徴。
参考)spinalganglionとは? 意味や使い方 - コトバ…
参考)後根神経節(こうこんしんけいせつ)とは? 意味や使い方 - …
発育過程において、脊髄の伸長速度は脊柱管のそれよりも小さいため、成人では脊髄下端が第1腰椎体の下縁に位置しています。 funatoya(https://funatoya.com/funatoka/anatomy/A14/A14_2.html) この伸長差を補うために、下部の脊髄神経(特に腰神経や仙骨神経)の後根は脊髄下端を越えて垂直に下行してから椎間孔に達し、馬尾を形成します。
交感神経系には、脊柱両側の交感神経幹神経節の他に、体幹の深部、特に大血管の起始部に位置する「前脊椎神経節」が存在します。 jiritsu-sinkei(https://jiritsu-sinkei.com/autonomic-nerves-anatomy/) これらは副神経節とも呼ばれ、胸郭、腹部、骨盤の中に位置する3つの大きな前脊椎神経叢を形成します。
腹腔神経節は、腹腔動脈の基部両側に位置する最大の交感神経節です。 anatomy(https://www.anatomy.tokyo/anatomy-81-11/) 腹腔神経節からは腹腔神経叢が広がり、胃、肝臓、膵臓、脾臓、小腸、大腸の一部、腎臓、副腎などの腹部臓器を支配します。
上腸間膜神経節と下腸間膜神経節も重要な前脊椎神経節です。
これらの神経節は、大動脈の前面に位置する神経叢(腹腔神経叢、上腸間膜神経叢、下腸間膜神経叢、大動脈腎神経叢、上直腸神経叢など)を形成し、内臓の交感神経支配を担っています。
臨床的には、これらの神経節を標的とした神経ブロック(例:腹腔神経節ブロック)が、膵臓癌などの悪性腫瘍による難治性腹痛の緩和に用いられています。
神経節の位置を理解することは、臨床現場において極めて重要です。神経節から発生する腫瘍、神経節を標的とした治療、そして神経節に作用する薬物について解説します。
神経節由来の腫瘍
神経節細胞腫(ganglioneuroma)は、交感神経節より発生する稀な良性腫瘍です。 xn--o1qq22cjlllou16giuj(https://xn--o1qq22cjlllou16giuj.jp/archives/23866) 主な発生部位は以下の通りです。
参考)神経節腫の病理レポート – MyPathologyRepor…
傍神経節腫(パラガングリオーマ)は、傍神経節細胞が通常存在する場所であればどこにでも発生する可能性があります。 mypathologyreport(https://www.mypathologyreport.ca/ja/diagnosis-library/paraganglioma/) 頭頸部(頸動脈小体、中耳、迷走神経沿い)、胸部、腹部、骨盤に発生し、一部はカテコールアミンを過剰産生して高血圧や頭痛などの症状を引き起こします。
参考)傍神経節腫:病理報告書を理解する – MyPathology…
神経節を標的とした治療
星状神経節ブロックは、頸部交感神経節(星状神経節)に局所麻酔薬を注入する治療法です。 適応には以下のようなものがあります。
神経節に作用する薬物
自律神経節に作用する薬は、節後ニューロンの細胞膜上に存在するニコチン性アセチルコリン受容体(Nn受容体)に作用します。 yakugakulab(https://yakugakulab.info/wp-content/uploads/2019/11/3-%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%AF%80%E3%81%AB%E4%BD%9C%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E8%96%AC.pdf) Nnの「n」はneuron(神経)の略です。
参考)神経節に作用する薬
自律神経節刺激薬(例:ニコチン)を用いると、優位な神経節が刺激されることにより薬理作用が現れます。 yakugakulab(https://yakugakulab.info/wp-content/uploads/2019/11/3-%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%AF%80%E3%81%AB%E4%BD%9C%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E8%96%AC.pdf) 交感神経節が優位な場合は血圧上昇、発汗増加などが、副交感神経節が優位な場合は心拍数減少、気管支収縮、縮瞳、唾液分泌促進、消化管運動亢進、眼圧低下、排尿促進などが起こります。
自律神経節遮断薬(例:トリメタファン)を用いると、逆に優位な神経節が遮断されることにより薬理作用が現れます。 yakugakulab(https://yakugakulab.info/wp-content/uploads/2021/04/2-3-%E8%87%AA%E5%BE%8B%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%B3%BB%E3%81%AB%E4%BD%9C%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E8%96%AC%EF%BC%88%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E7%AF%80%E3%81%AB%E4%BD%9C%E7%94%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E8%96%AC%EF%BC%89.pdf) 交感神経節遮断では血圧低下、発汗減少、散瞳、唾液分泌抑制、消化管運動低下、眼圧上昇、排尿抑制などが起こります。
MSDマニュアル プロフェッショナル版「自律神経系の概要」:自律神経節の位置と機能について詳細に記載
完全攻略ガイド「神経節一覧」:感覚神経節と自律神経節の位置と支配領域を網羅
薬学まとめました「自律神経系に作用する薬(神経節に作用する薬)」:Nn受容体に作用する薬物の薬理作用を詳述
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