精神障害 種類 一覧 DSM-5 ICD-11 分類 特徴

精神障害の種類を一覧で解説。DSM-5とICD-11の分類体系、主要な精神疾患の特徴、意外な新診断カテゴリーまで詳しく紹介します。医療従事者必見の最新情報をお届けします。

精神障害 種類 一覧

精神障害 種類 一覧:主要カテゴリー
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神経発達症群

ASD、ADHDなど幼少期からの脳の発達偏り

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不安・恐怖関連症群

パニック障害、社会不安障害など

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気分症群

うつ病、双極性障害など気分の変動


精神障害 種類 一覧 神経発達症群 特徴



神経発達症群は、脳の発達過程における偏りや遅れに起因する精神障害のカテゴリーです。 このグループには、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(SLD)、知的能力障害群、コミュニケーション症群、運動症群などが含まれます。


参考)https://academic.oup.com/book/35444/chapter/303385801


ICD-11では「神経発達症群」として明確に定義され、DSM-5でも同様の分類が採用されています。 特筆すべきは、ICD-11で「発達性発話または言語症群」が独立したカテゴリーとして明文化された点です。


参考)https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001514702.pdf


臨床現場では、これらの障害が重複して現れるケースが多く、例えばASDとADHDの併存は約30-50%に認められます。 早期発見・早期介入がその後の予後を大きく左右するため、医療従事者は発達マイルストーンの理解が不可欠です。


参考)301 Moved Permanently


精神障害 種類 一覧 統合失調症スペクトラム 精神病性障害

統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群は、現実検討能力の障害を中核症状とする精神障害です。 幻覚(実際にはない声が聞こえる)、妄想(誰かに監視されているなどの思い込み)、思考の障害、感情の平板化などが特徴的です。



DSM-5では「統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群」として、ICD-11では「統合失調症又は他の一次性精神症群」として分類されています。 ICD-11の重要な変更点として、従来の「統合失調症」のサブタイプ(妄想型、破瓜型など)が廃止され、次元評価(陽性症状、陰性症状、認知機能など)が導入されました。



意外な事実として、統合失調症の生涯有病率は約1%とされ、これは糖尿病や高血圧症と同程度の頻度です。 また、発症年齢は男性で10代後半〜20代前半、女性で20代後半〜30代前半にピークがあり、性差が認められます。


参考)精神疾患の種類を徹底解説|主な分類と特徴・治療法・相談先をわ…


精神障害 種類 一覧 気分症群 うつ病 双極性障害

気分症群は、気分の著しい落ち込み(うつ状態)や高揚(躁状態)を主症状とする精神障害のカテゴリーです。 DSM-5では「抑うつ障害群」と「双極性障害および関連障害群」に大別され、ICD-11では「気分症群」として統合されています。



代表的な疾患として、うつ病(大うつ病性障害)、双極性障害(躁うつ病)、持続性抑うつ障害(気分変調症)などがあります。 うつ病の主な症状は、気分の落ち込み、興味・喜びの喪失、疲労感、睡眠障害(不眠または過眠)、食欲変化、自殺念慮などです。


参考)【精神病(精神疾患)の種類・症状一覧】精神病院での診断方法に…


厚生労働省:ICD-11(2024年1月版)の構成について
この資料には、ICD-10からICD-11への分類再編の詳細が記載されており、気分障害の位置づけの変化が確認できます。


双極性障害は、躁状態とうつ状態の間を周期的に行き来するのが特徴で、症状の重さや周期の長さは個人によって大きく異なります。 意外な事実として、双極性障害のII型(軽躁状態とうつ状態)は、I型(完全な躁状態)よりも有病率が高く、診断が難しいケースが多いとされています。


参考)病名一覧|精神疾患・精神病の種類


精神障害 種類 一覧 不安 恐怖 強迫症 関連症群

不安または恐怖関連症群、強迫症および関連症群は、過度な不安、恐怖、強迫思考・行動を主症状とする精神障害です。 DSM-5では「不安症群/不安障害群」と「強迫症および関連症群」に分類され、ICD-11でも同様の区分が採用されています。



代表的な疾患には、パニック障害、社会不安障害(対人恐怖症)、特定恐怖症、全般性不安障害、強迫性障害(OCD)、身体醜形障害、蓄積症(ホーディング)などがあります。



パニック障害は、予測不可能に突然発作的な強い不安や恐怖(パニック発作)が現れ、心臓のドキドキ、息苦しさ、めまい、発汗などの身体症状を伴います。 強迫性障害は、不合理だとわかっていても頭から離れない強迫思考(例:汚れている、失敗するかもしれない)と、それを打ち消すための強迫行動(例:手洗い、確認)を繰り返す状態です。



日本精神神経学会:ICD-11「精神,行動,神経発達の疾患」構造と診断コード
この論文には、ICD-11における不安・強迫関連障害の分類体系と、ICD-10からの変更点が詳細に解説されています。


意外な事実として、強迫性障害の有病率は約2-3%と比較的高く、これは統合失調症の約2倍の頻度です。 また、蓄積症(ホーディング)は、ICD-11で強迫症および関連症群に正式に位置づけられ、DSM-5でも独立した診断カテゴリーとなりました。



精神障害 種類 一覧 ストレス 解離 摂食 物質使用 衝動制御

このカテゴリーには、ストレス関連症群、解離症群、食行動症または摂食症群、物質使用症群または嗜癖行動症群、衝動制御症群などが含まれます。



ストレス関連症群:PTSD(心的外傷後ストレス障害)、複雑性PTSD、適応障害、愛着障害、解離性障害などが含まれます。 ICD-11の重要な新診断カテゴリーとして、「複雑性心的外傷後ストレス症」と「遷延性悲嘆症」が追加されました。 複雑性PTSDは、長期にわたるトラウマ(例:児童虐待、ドメスティックバイオレンス)に曝露された場合に生じ、PTSDの中核症状に加えて、感情調節の困難、自己認識の否定的変化、対人関係の困難を呈します。


参考)精神障害の種類一覧まとめ 各症状と家族などの接し方を解説 -…


解離症群:解離性健忘、解離性遁走、解離性同一性障害(多重人格)、離人症/現実感消失症などが含まれます。 強いストレスやトラウマが原因で発症し、記憶、意識、自己認識、身体感覚などの統合が障害された状態です。



食行動症または摂食症群:神経性無食欲症(拒食症)、神経性過食症(過食症)、過食性障害、回避性/制限性食物摂取症などが含まれます。 食事に対する恐怖心、過度の食べすぎ、体重・体型への過度なこだわりなどが特徴です。



WHO協会:ICD-11の新診断サポートマニュアル
この資料には、ICD-11で新たに追加された診断カテゴリー(複雑性PTSD、ゲーム行動症、遷延性悲嘆症など)のガイダンスが含まれています。


物質使用症群または嗜癖行動症群:アルコール使用症、オピオイド使用症、カンナビス使用症、ギャンブル障害、ゲーム行動症などが含まれます。 ICD-11の画期的な変更として、「ゲーム行動症」が物質使用症群とは別に「嗜癖行動症群」として正式に位置づけられました。 これは、物質を伴わない行動依存が、物質依存と同様の神経生物学的機序を持つというエビデンスに基づいています。


参考)ICD-11「精神 ・ 行動 ・ 神経発達の疾患」の新診断サ…


衝動制御症群:間欠性爆発性障害、窃盗症、放火症などが含まれます。 衝動的な行動を抑制できない状態が特徴です。


参考)https://cbtcenter.jp/shared/include/icdfooter.php


意外な事実として、ICD-11では「ゲーム行動症」が正式な診断カテゴリーとなり、これはWHOがインターネット・ゲーム依存を公的に認めた初の事例です。 また、遷延性悲嘆症(持続性複雑性悲嘆)は、愛する人を失った後、12ヶ月以上(成人)または6ヶ月以上(小児)にわたり、日常生活に支障をきたすほどの強い悲嘆が持続する状態で、ICD-11で新たに位置づけられました。



精神障害 種類 一覧 医療従事者 意外な新診断カテゴリー

医療従事者が知っておくべき、ICD-11で新たに追加された、または位置づけが変更された意外な診断カテゴリーをいくつか紹介します。


1. 複雑性心的外傷後ストレス症(Complex PTSD)
従来のPTSDとは異なり、長期にわたる反復的なトラウマ(例:児童虐待、ドメスティックバイオレンス、拷問)に曝露された場合に生じます。 PTSDの中核症状(再体験、回避、過覚醒)に加えて、以下の3つの領域に困難を呈します:


  • 感情調節の困難(激しい怒り、自傷行為など)
  • 自己認識の否定的変化(罪悪感、恥、無価値感)
  • 対人関係の困難(他者との距離、信頼の欠如)



2. ゲーム行動症(Gaming Disorder)
デジタルゲームまたはビデオゲームへの没頭が、他の生活活動よりも優先され、否定的な結果が生じているにもかかわらずゲームを継続する状態です。 以下の3つの特徴が12ヶ月以上持続し、日常生活に著しい支障をきたす場合に診断されます:


  • ゲームに対するコントロールの障害(開始、頻度、強度、終了、文脈)
  • 他の生活活動よりもゲームを優先
  • 否定的な結果(健康、人間関係、学業・職業)が生じているにもかかわらずゲームを継続



3. 遷延性悲嘆症(Prolonged Grief Disorder)
愛する人を失った後、12ヶ月以上(成人)または6ヶ月以上(小児)にわたり、日常生活に支障をきたすほどの強い悲嘆が持続する状態です。 以下の特徴が認められます:


  • 亡くなった人への強い憧れまたは没頭
  • 強い情緒的苦痛(罪悪感、怒り、否認、悲しみ、孤独)
  • 死を受け入れることの困難
  • 感情的な麻痺
  • 人生の意味や目的の喪失
  • 正体性の混迷(自分が誰かわからない)



4. 身体醜形障害(Body Dysmorphic Disorder)
外見の欠陥または醜さに対する強い没頭が、実際にはほとんど、または全く認められない場合に生じます。 この没頭により、反復的な行動(鏡での確認、過度な身繕い、他者への確認)または精神的な行為(他者との比較)を行い、臨床的に著しい苦痛または機能障害をきたします。



5. 蓄積症(Hoarding Disorder)
物を捨てることに対する持続的な困難が、その物の価値に関係なく生じます。 この困難は、物を保持したいという強い欲求、または物を捨てることに対する苦痛に起因します。その結果、生活空間が混乱し、その本来の用途に使用できなくなり、日常生活に著しい支障をきたします。



日本精神神経学会:ICD-11「精神,行動,神経発達の疾患」分類と病名の解説シリーズ
この連載には、ICD-11の第6章「精神,行動,神経発達の疾患」の各診断カテゴリーの詳細な解説、ICD-10からの変更点、DSM-5との相違点、病名・用語の和訳などが含まれています。


これらの新診断カテゴリーは、臨床現場での診断精度の向上と、患者への適切な治療介入に寄与することが期待されています。医療従事者は、これらの最新情報を把握し、診断・治療に活かすことが重要です。




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