医療従事者の多くは「先発品と同じ名前がついていないと後発品と判断できない」と考えがちです。
実はリノコートの後発品は、製造元によって噴霧器の構造をめぐり訴訟に発展したことがあります。

リノコートパウダースプレー鼻用25μgの一般名は、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル噴霧剤です。 リノコートパウダースプレー鼻用25μgの基本情報(副作用・効…
後発品は「ベクロメタゾン鼻用パウダー25μg」という名称で複数メーカーから供給されています。
参考)http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se13/se1329702.html
代表的なものが東和薬品の「ベクロメタゾン鼻用パウダー25μg『トーワ』」です。
参考)医療用医薬品 : ベクロメタゾン (ベクロメタゾン鼻用パウダ…
一般名処方箋を受け取った患者さんは、この名称の違いに戸惑うケースが少なくありません。
名称の対応関係を知っているかどうかで、患者説明の質が変わってきます。
つまり一般名と製品名の紐付けが基本です。
薬局向けには、複数のジェネリック医薬品データベースで一般名検索をかけると照合しやすくなります。
日本ジェネリック製薬協会の検索サービスなどをブックマークしておくと、処方確認の際にすぐ調べられて便利です。
先発品であるリノコートパウダースプレー鼻用25μgの薬価は1瓶843.3円です。
参考)リノコートパウダースプレー鼻用25μgの添付文書・薬価・薬剤…
1瓶で60回分の噴霧が可能なので、1回あたりのコストで考えるとおおよそ14円程度になります。
これはコンビニのおにぎり1個の価格の半分以下といったイメージです。
後発品はこれより低い薬価が設定されていることが一般的で、長期処方になるほど患者負担の差が広がります。
花粉症シーズンのように連続して処方される薬剤では、この差が数百円単位で積み重なることも珍しくありません。
意外ですね。
剤形はどちらも粉末状のパウダースプレーで、液体タイプの点鼻薬とは異なる仕組みを採用しています。
参考)https://pharmacist.m3.com/column/special_feature/2199
粉体にすることで防腐剤を含まずに済み、鼻腔粘膜への刺激を抑えられる点が特徴です。
在庫管理の際は、液剤の点鼻薬と混同しないよう保管場所を分けておくと調剤ミスの防止につながります。
2009年9月、帝人ファーマは東和薬品の後発品に対して起こしていた訴訟について和解したと発表しました。
参考)https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=37932
争点は噴霧器のデザインや使用方法が先発品と酷似しているという点で、不正競争防止法および著作権法違反が主張されていました。
同年1月に提訴され、製造・販売の差し止めと損害賠償が請求されていた経緯があります。
ジェネリック医薬品は成分だけでなく容器の外観設計でもトラブルになる場合があるということですね。
患者さんに後発品を勧める際、こうした背景を知っておくと思わぬ質問にも対応しやすくなります。
デバイスの操作方法に関する説明資材は、メーカーごとに微妙に異なる場合があるため、処方の切り替え時には必ず最新の添付文書を確認することをおすすめします。
後発品への切り替えでは、噴霧回数や投与方法の表記が微妙に異なるケースがあります。
添付文書には「鼻腔内への投与のみに使用させること」と明記されており、気管支喘息用の吸入と混同しないよう注意が必要です。
喘息発作重積状態や急激な悪化状態のときは、原則として本剤を使用しないという禁忌事項も共通しています。
△△の場合はどうなるんでしょう?と患者さんから質問を受けることもあるはずです。
副作用としては鼻内刺激感や鼻内異物感、嗅覚異常などが報告されていますが、いずれも発現率は1%未満と低めです。
まれに血清コルチゾール値の上昇が確認された例もあるため、長期連用時は定期的な検査値の確認が望まれます。
薬剤師や医師向けの薬剤情報交換サイトでは、実際の使用感や口コミも共有されているため、切り替え前に一度目を通しておくと安心です。
リノコートの添付文書と薬価、医療従事者の口コミが確認できるDI Stationのページ
医療費全体を抑えたい患者さんにとって、ジェネリック医薬品への切り替えは有効な選択肢です。
ただし花粉症の症状が重い患者さんの場合、噴霧器の使いやすさや粉体の飛散具合を先発品と比較して選ぶ人もいます。
〇〇なら問題ありませんという単純な話ではなく、患者ごとの使用感の違いも考慮する必要があります。
処方箋を一般名で発行しておけば、薬局側で在庫状況に応じた製品選択が可能になり、欠品による処方変更のリスクを減らせます。
院内採用薬を検討する際は、複数メーカーの薬価と供給安定性を比較したうえで決めることが原則です。
医薬品情報管理システムに一般名と製品名の対応表を登録しておくと、日々の処方チェックの手間を大きく減らせます。
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