実は、10mg以下のメロキシカム製剤は劇薬から除外される方向で改正が進んでいます。
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1錠あたり10mgを超えるメロキシカム製剤は現在も劇薬指定を受けています。
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10mg以下を含有する製剤は毒薬・劇薬指定基準に該当しないと判断され、除外の改正が検討されています。
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劇薬に該当する場合、譲渡記録の2年間保存や他薬との区別保管が法律で義務付けられています。

メロキシカムは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の一種で、長時間作用型の解熱鎮痛薬として使われています。劇薬指定は、急性毒性や安全域の狭さなど複数の基準をもとに厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて決定する仕組みです。
具体的には、経口投与で概略致死量が300mg/kg以下であることや、臨床上薬用量における副作用の発現率が高いことなどが判断材料になります。メロキシカムは、1日15mgを超えない用量で20年以上の医療用医薬品としての使用実績があり、その間に安全性データが蓄積されてきました。
参考)https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000289019
つまり、長年の使用実績が規制見直しの根拠になったということですね。
この基準を知らずに「劇薬=一律に厳格管理」と思い込んでいる医療従事者も少なくありません。実際には成分量によって扱いが変わる点が、メロキシカムのように典型例として挙げられます。薬局や病院での在庫管理システムを見直す際、成分量ごとの区分を確認する作業を一度行っておくと安心です。
令和7年1月から2月にかけて実施されたパブリックコメントでは、メロキシカムの劇薬指定見直しに関する意見が寄せられました。その内容は、1錠中メロキシカムとして10mg以下を含有する製剤について、毒薬・劇薬指定基準に該当しないと判断されるのであれば劇薬から除外すべきというものです。
厚生労働省はこの意見に対し、薬剤師による情報提供や薬学的知見に基づく指導、必要に応じた受診勧奨を行い適正使用を確保していく方針を示しました。除外後も薬剤師の関与が前提とされている点が重要です。
これは使えそうです。
ただし、意見提出者からは「メロキシカムは長時間作用型の解熱鎮痛薬であり、他の解熱鎮痛薬との重複使用や不適切な使用を避けるため、薬剤師による適切な指導に基づいた使用が必要」との付言もありました。劇薬指定が外れても、リスクがゼロになるわけではありません。
重複投与によるリスクは、患者が複数の医療機関を受診している場合に特に見過ごされがちです。お薬手帳やお薬情報の一元管理サービスを活用し、併用薬の重複を確認する作業を習慣化しておくと安全性が高まります。
劇薬に指定された医薬品には、薬機法に基づく複数の厳格な規制がかかります。具体的には、直接の容器に「劇」の文字を表示する義務、開封販売等の制限、譲渡の制限、14歳未満の者等への交付制限、そして他の物と区別した貯蔵・陳列義務です。
参考)http://www.doyaku.or.jp/guidance/data/H21-4.pdf
譲渡の際には、譲受人から品名、数量、使用目的、譲渡年月日、譲渡人の氏名・住所・職業が記載された文書を受け取る必要があります。この文書は譲渡日から2年間保存することが義務付けられています。
保存期間は2年間だけです。
うっかり保存期間を過ぎて廃棄してしまうケースも実務では起こりがちです。院内の医薬品管理台帳に保存期限のリマインダーを設定しておくと、うっかりミスを防ぎやすくなります。
劇薬指定は成分ごと、含有量ごとに個別判断されるため、同じNSAIDsでも劇薬指定の有無や条件は異なります。例えば一般用医薬品として転用(スイッチOTC化)されたジクロフェナクナトリウムは第2類医薬品に区分され、市販後調査を経てリスク評価が行われました。
参考)http://image.packageinsert.jp/pdf.php?mode=1&yjcode=1149035F1080
一方でメロキシカムは医療用医薬品としての位置づけが続いており、一般用医薬品への転用は行われていません。この違いは、成分の作用時間や副作用プロファイルの違いに由来します。
薬剤ごとに規制の位置づけが違うということですね。
複数のNSAIDsを取り扱う現場では、成分ごとの劇薬区分を一覧化しておくと、処方や在庫管理のミスを減らせます。院内フォーミュラリーに区分情報を明記しておく運用が、結果的にヒヤリハットの防止につながります。
メロキシカム10mg以下製剤が劇薬から除外されると、単に法的表示義務がなくなるだけでなく、院内の医薬品管理システムの区分マスタ更新が必要になります。多くの病院や薬局では、劇薬・毒薬を専用の施錠保管庫で管理しており、区分変更によって保管場所の見直しが発生する可能性があります。
改正のタイミングを見逃すと、実務上は「劇薬扱いのまま過剰管理を続ける」か「区分変更を反映し忘れて管理不備になる」かのどちらかのリスクが生じます。どちらも余計な手間や監査時の指摘につながりかねません。
改正時期の確認が原則です。
厚生労働省の官報告示や薬事・食品衛生審議会の資料は定期的に更新されるため、院内の薬事担当者が公式情報を定期チェックする体制を整えておくことをおすすめします。具体的には、厚生労働省の医薬品審査管理課が公開する告示改正情報を、月1回程度の頻度で確認する運用が現実的です。
メロキシカムの劇薬除外に関するパブリックコメント結果と厚労省の回答が確認できます

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