あなたの漫然処方が転倒とせん妄を増やします。
参考)デパス®︎を飲み続けると - 旭川市の心療内科・メンタルクリ…

デパス(一般名エチゾラム)は、直接「認知症を起こす薬」と断定できるほど日本で結論が出ているわけではありません。
参考)PMDA 医療用医薬品情報 医療関係者向け
一方で、ベンゾジアゼピン系薬剤は、せん妄、過鎮静、認知機能低下、転倒、依存を起こしやすく、認知症患者や高齢者では原則として慎重、または推奨されない扱いです。
参考)https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/kourei-tekisei_web.pdf
現場では「最近ぼーっとする」「話が遅い」「日中うとうとする」「歩き出しが不安定」といった変化が、認知症進行ではなく薬の影響で説明できる場面があります。
この見分けを誤ると、抗精神病薬の追加や身体拘束寄りの対応に進み、患者のQOLも介護負担も悪化しやすくなります。
ここが分岐点です。
認知症関連の症状を評価するときは、記憶障害だけでなく、覚醒度、転倒歴、服薬期間、増量歴、夜間せん妄の有無を一緒に追うのが実務的です。
高齢者の医薬品適正使用指針でも、ベンゾジアゼピン受容体作動薬は、ふらつき、転倒、記憶障害などから特に注意が必要な薬効群に位置づけられています。
副作用の棚卸しが基本です。
その場面の対策としては、まず服薬歴を時系列で1枚に整理し、処方医間で共有するのが有効です。
処方の交通整理が先です。
参考になるのは、認知症患者への向精神薬の原則、睡眠薬・抗不安薬の扱いです。
厚生労働省 BPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(第3版)
デパスで問題になりやすいのは、長期先の認知症議論より、目の前のせん妄や物忘れ様症状です。
厚労省ガイドラインでは、BPSD様症状を引き起こし得る薬剤として、ベンゾジアゼピン系薬剤が明記されています。
ここは重要です。
たとえば、夜間不眠でデパスを継続していた80代患者が、数日後に昼間の活気低下、会話の緩慢化、注意障害を示すと、家族は「急に認知症が進んだ」と受け取りがちです。
ガイドラインは、認知症患者の睡眠障害に対してベンゾジアゼピン系および非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の科学的根拠が不十分で、せん妄、転倒、認知機能低下、身体的・精神的依存のリスクがあるため、基本的に推奨しないとしています。
さらに抗不安薬の項では、75歳以上や認知症患者では副作用が出やすく、ベンゾジアゼピン系抗不安薬は原則として推奨されないと整理されています。
原則は明確です。
医療者にとってのメリットは、認知症精査前に薬剤性せん妄を除外できれば、不要な画像検査や追加処方を減らしやすいことです。
その場面の対策としては、夜間不穏や不眠ではまず睡眠衛生、環境調整、オレキシン受容体拮抗薬やメラトニン受容体作動薬の適否を確認する流れが実務に乗せやすいです。
代替の順番が条件です。
睡眠障害への薬剤選択の整理に役立つ一次資料です。
厚生労働省 BPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(睡眠導入薬・抗不安薬の項)
ベンゾジアゼピン系薬と認知症発症リスクには関連を示す報告と、明確な関連を認めない報告が混在しています。
参考)デパスの副作用(眠気・倦怠感・ふらつき・物忘れ)|脳の病気チ…
一方で、2014年のBMJ報告として、高齢者で43~51%ほどアルツハイマー型認知症になりやすいとする臨床報告が広く引用されています。
ここが差になります。
加えて、認知症患者ではBPSD対応の第一選択が非薬物療法であり、向精神薬は利益と不利益を共有し、共同意思決定で導入するという原則も外せません。
その場面の補助知識として、家族説明では「認知症を増やす薬」ではなく「眠気・混乱・転倒を増やしやすい薬」と言い換えると誤解が減ります。
説明の軸が重要です。
ベンゾジアゼピンと認知症発症リスクの解説として参照しやすい資料です。
高齢者診療では、デパスの副作用は「眠い」だけで片づけないほうが安全です。
厚労省の高齢者向け指針では、ベンゾジアゼピン受容体作動薬により、ふらつき、転倒、記憶障害などが起こりやすく、特に安全性面から注意が必要とされています。
転倒が盲点です。
転倒は1回でも骨折、入院、ADL低下につながり、認知機能より先に生活機能を奪います。
しかも認知症患者では、歩行障害、嚥下障害、過鎮静、誤嚥性肺炎まで連鎖しやすいため、薬を1剤足しただけのつもりが、1か月後に別人のように弱って見えることがあります。
痛いですね。
BPSDガイドラインは、向精神薬使用中の副作用モニタリング項目として、日中の眠気、活気のなさ、動作緩慢、筋強剛、振戦、小刻み歩行、転倒、食欲低下、起立性低血圧などを具体的に挙げています。
ここまで列挙されているので、外来や病棟では「眠気の有無」だけでなく、歩行、食事、表情、排泄まで見るのが実践的です。
観察範囲が広いですね。
読者のメリットは、認知症ケアチームや病棟での「なんとなく不穏」「なんとなく低下」を、薬剤性有害事象として言語化しやすくなることです。
その場面の対策としては、開始後1~2週間は転倒歴、夜間トイレ動線、朝の覚醒状況を定型シートで確認する運用が、追加処方より先に効きます。
定点観察が基本です。
高齢者への薬剤選択全体を見直すときに有用です。
厚生労働省 高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)
独自視点として重要なのは、「認知症リスクを論じる記事」ほど、減量・中止の設計を書いていない点です。
出口設計が必要です。
厚労省ガイドラインでは、ベンゾジアゼピン系抗不安薬の減量・中止は、漸減法や隔日法で少しずつ進め、1~2週間ごとに服用量の25%ずつ減らす方法が例示されています。
減量途中で離脱症状が出たら、一旦少し上の量に戻して再開するという考え方も明記されています。
急減は禁物です。
この情報は、医療者が患者や家族に「やめたほうがいい」で終わらず、「どう安全にやめるか」まで提案できる点で大きな価値があります。
たとえば、長期服用例では、処方日数、頓用回数、不眠悪化の時間帯をメモし、次回受診時に減量幅を事前に決めるだけでも、失敗率は下げやすくなります。
準備が大事です。
さらに、睡眠障害が主訴なら睡眠衛生指導、不安が主訴なら原因評価と非薬物介入を先に整えることで、減量の成功率は上がります。
場面ごとの狙いを明確にしてから、代替薬や支援ツールを1つ選ぶのがコツで、たとえば服薬管理アプリや紙の服薬カレンダーで十分機能することも多いです。
一手で終えるのがコツです。
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