体力が充実している患者にも積極的に処方すると、副作用が増強されるリスクがあります。

ツムラ桂枝加朮附湯エキス顆粒(医療用)のツムラ番号は18番です。 パッケージや分包の識別コードには「ツムラ/18」と印字されており、調剤現場で即座に確認できます。 販売開始は1986年10月と、医療用漢方製剤としての歴史は約40年に及びます。
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一般名は「桂枝加朮附湯エキス顆粒(2)」、YJコードは「5200034D1044」で管理されています。 薬価は1gあたり14.9円に設定されています。
参考)医療用医薬品 : 桂枝加朮附湯 (ツムラ桂枝加朮附湯エキス顆…
処方箋や院内の採用リストで番号を確認する際は、ツムラ番号の「18」を指標にすることが最も確実です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ツムラ番号 | 18番 |
| 識別コード | ツムラ/18 |
| 一般名 | 桂枝加朮附湯エキス顆粒(2) |
| YJコード | 5200034D1044 |
| 薬価(1g) | 14.9円 |
| 販売開始 | 1986年10月 |
| 承認番号 | 16100AMZ01138000 |
桂枝加朮附湯には、1日量7.5g中に7種類の生薬の乾燥エキス3.75gが含まれています。 主要成分は日局ケイヒ4.0g・日局シャクヤク4.0g・日局ソウジュツ4.0g・日局タイソウ4.0gの四種が等量配合されており、これに日局カンゾウ2.0g・日局ショウキョウ1.0g、そして特徴的な日局ブシ末0.5gが加わります。 7種の生薬です。
漢方医学的には「桂枝湯」を基本とし、水湿を除去するソウジュツと身体を温める強力な「ブシ」を加えた処方です。 冷えにより滞った「気・血・水」の流れを改善し、四肢の関節痛や神経痛を緩和するという考え方が根本にあります。
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ブシ末が0.5gと少量でも配合されている点は、臨床上の重要なポイントです。 同じブシを含む他の漢方製剤(附子理中湯など)との併用は添付文書で特に注意が求められており、ブシの過剰投与によるアコニチン系アルカロイドの毒性に注意が必要です。
医療用の効能効果は「関節痛、神経痛」の2つに限定されています。 端的な表記に見えますが、実際の適応範囲は変形性膝関節症・関節リウマチ・肩関節周囲炎・坐骨神経痛などの幅広い疾患にわたります。
適応する患者像(証)は明確です。体力が虚弱(虚証)であり、汗が出やすく、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ないという状態です。 逆に体力が充実した患者(実証)に用いると副作用が増強されるおそれがあるため、添付文書で明確に注意が記されています。 これが処方時の最大のポイントです。
参考)ツムラ漢方桂枝加朮附湯エキス顆粒 - 一般用漢方製剤・一般用…
整形外科の現場では、NSAIDs(非ステロイド抗炎症薬)で副作用が生じたケースや継続困難なケースの代替として使われることがあります。 西洋薬と漢方薬を補完的に使い分けるという考え方で理解すると、処方判断がしやすくなります。
以下は参考になる情報を掲載している公式ページです。
ツムラ公式:桂枝加朮附湯の処方解説(変形性膝関節症・リウマチへの応用も記載)
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用法・用量は「通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前または食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する」と定められています。 食前・食間の投与が基本です。
剤形は顆粒剤で、色調は淡褐色、甘くてわずかに辛い味が特徴です。 包装は500g(ボトル)のほか、2.5g×42包・2.5g×189包の分包タイプが用意されており、外来処方にも入院管理にも対応できます。 有効期間は3年、室温保存が指定されています。
高齢者への投与は、一般的に生理機能が低下しているため減量するなど、注意して投与することが求められます。 小児にもブシ末が含まれるため慎重な投与が必要です。 「食前・食間」という投与タイミングは他の一般薬と異なるため、患者への服薬指導時に特に強調すべきポイントです。
| 対象 | 用量目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 成人(15歳以上) | 1日7.5g(2〜3回分割) | 食前・食間投与 |
| 高齢者 | 適宜減量 | 生理機能低下に注意 |
| 小児 | 慎重投与 | ブシ末含有のため |
| 妊婦 | 投与しないことが望ましい | ブシ末の副作用リスク |
重大な副作用として、偽アルドステロン症とミオパチーの2つが添付文書に明記されています。 いずれも発生頻度は「不明」とされており、見逃しリスクが高い点で注意が必要です。
偽アルドステロン症は、カンゾウ(甘草)に含まれるグリチルリチン酸が尿細管でのカリウム排泄を促進することで発症します。 低カリウム血症・血圧上昇・浮腫・体重増加などを定期的にモニタリングすることが原則です。 同じカンゾウを含む「芍薬甘草湯」「補中益気湯」「抑肝散」などとの併用、またはグリチルリチン酸製剤の同時投与は、偽アルドステロン症の発症リスクを高めます。 重複に注意が必要です。
ミオパチーは低カリウム血症の結果として発症します。 脱力感・四肢痙攣・麻痺などの異常が出た場合は、ただちに投与を中止し、カリウム剤の投与などの対処を行います。 訴えが漠然とした「なんとなく力が入らない」という症状でも見逃さないことが肝要です。
医療従事者向けの添付文書情報はこちらで確認できます。
ツムラ桂枝加朮附湯エキス顆粒(医療用)添付文書(2023年12月改訂第1版)
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