桂枝加朮附湯ツムラ番号18番の効能と使い方を解説

ツムラ桂枝加朮附湯エキス顆粒(医療用)のツムラ番号は18番。関節痛・神経痛に広く用いられるこの漢方薬の適応・禁忌・副作用・他剤との違いを医療従事者向けに詳しく解説します。処方時の注意点を確認しましょう。

桂枝加朮附湯ツムラ番号18番の基礎から処方ポイントまで

体力が充実している患者にも積極的に処方すると、副作用が増強されるリスクがあります。


📋 この記事の3つのポイント
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ツムラ番号は「18番」

識別コード「ツムラ/18」で確認可能。医療用は1g=14.9円の薬価が設定されている。

⚠️
ブシ末含有で注意が必要

妊婦・小児には慎重投与。他のブシ含有製剤との併用は特に危険。

💊
効能は関節痛・神経痛

冷えがあり体力が虚弱な患者に適応。NSAIDsや副腎皮質ステロイドの代替として使用される場面も多い。


桂枝加朮附湯ツムラ番号18番とは何か:基本情報と識別コード



ツムラ桂枝加朮附湯エキス顆粒(医療用)のツムラ番号は18番です。 パッケージや分包の識別コードには「ツムラ/18」と印字されており、調剤現場で即座に確認できます。 販売開始は1986年10月と、医療用漢方製剤としての歴史は約40年に及びます。


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一般名は「桂枝加朮附湯エキス顆粒(2)」、YJコードは「5200034D1044」で管理されています。 薬価は1gあたり14.9円に設定されています。


参考)医療用医薬品 : 桂枝加朮附湯 (ツムラ桂枝加朮附湯エキス顆…


処方箋や院内の採用リストで番号を確認する際は、ツムラ番号の「18」を指標にすることが最も確実です。















項目 内容
ツムラ番号 18番
識別コード ツムラ/18
一般名 桂枝加朮附湯エキス顆粒(2)
YJコード 5200034D1044
薬価(1g) 14.9円
販売開始 1986年10月
承認番号 16100AMZ01138000


桂枝加朮附湯の生薬組成と漢方医学的な作用機序

桂枝加朮附湯には、1日量7.5g中に7種類の生薬の乾燥エキス3.75gが含まれています。 主要成分は日局ケイヒ4.0g・日局シャクヤク4.0g・日局ソウジュツ4.0g・日局タイソウ4.0gの四種が等量配合されており、これに日局カンゾウ2.0g・日局ショウキョウ1.0g、そして特徴的な日局ブシ末0.5gが加わります。 7種の生薬です。



漢方医学的には「桂枝湯」を基本とし、水湿を除去するソウジュツと身体を温める強力な「ブシ」を加えた処方です。 冷えにより滞った「気・血・水」の流れを改善し、四肢の関節痛や神経痛を緩和するという考え方が根本にあります。


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ブシ末が0.5gと少量でも配合されている点は、臨床上の重要なポイントです。 同じブシを含む他の漢方製剤(附子理中湯など)との併用は添付文書で特に注意が求められており、ブシの過剰投与によるアコニチン系アルカロイドの毒性に注意が必要です。




  • 🌿 ケイヒ(桂皮):体を温め、血行を促進する

  • 🌿 シャクヤク(芍薬):筋肉の緊張を和らげ、鎮痛に働く

  • 🌿 ソウジュツ(蒼朮):水湿を除き、関節の腫れを軽減する

  • 🌿 タイソウ(大棗):消化機能を補い、全体の調和をはかる

  • 🌿 カンゾウ(甘草):鎮痛・抗炎症作用、偽アルドステロン症に注意

  • 🌿 ショウキョウ(生姜):健胃・温め・吐き気の抑制

  • 🌿 ブシ末(附子末):強力な温熱・鎮痛作用を担う


桂枝加朮附湯ツムラ18番の効能効果と適応する患者像

医療用の効能効果は「関節痛、神経痛」の2つに限定されています。 端的な表記に見えますが、実際の適応範囲は変形性膝関節症・関節リウマチ・肩関節周囲炎・坐骨神経痛などの幅広い疾患にわたります。


参考)医療用医薬品 : 桂枝加朮附湯 (商品詳細情報)


適応する患者像(証)は明確です。体力が虚弱(虚証)であり、汗が出やすく、手足が冷えてこわばり、ときに尿量が少ないという状態です。 逆に体力が充実した患者(実証)に用いると副作用が増強されるおそれがあるため、添付文書で明確に注意が記されています。 これが処方時の最大のポイントです。


参考)ツムラ漢方桂枝加朮附湯エキス顆粒 - 一般用漢方製剤・一般用…


整形外科の現場では、NSAIDs(非ステロイド抗炎症薬)で副作用が生じたケースや継続困難なケースの代替として使われることがあります。 西洋薬と漢方薬を補完的に使い分けるという考え方で理解すると、処方判断がしやすくなります。




  • ✅ 体力が弱い(虚弱体質・虚証)

  • ✅ 汗が出やすい

  • ✅ 手足が冷えてこわばる

  • ✅ ときに尿量が少ない

  • ✅ お風呂に入ると症状が和らぐ傾向がある

  • ❌ 体力が充実している(実証)→ 副作用増強のおそれあり

  • ❌ 暑がりで、のぼせが強く、赤ら顔の患者 → 心悸亢進などのリスク


以下は参考になる情報を掲載している公式ページです。


ツムラ公式:桂枝加朮附湯の処方解説(変形性膝関節症・リウマチへの応用も記載)

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ツムラ18番の用法用量・剤形と保管上の注意点

用法・用量は「通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前または食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する」と定められています。 食前・食間の投与が基本です。



剤形は顆粒剤で、色調は淡褐色、甘くてわずかに辛い味が特徴です。 包装は500g(ボトル)のほか、2.5g×42包・2.5g×189包の分包タイプが用意されており、外来処方にも入院管理にも対応できます。 有効期間は3年、室温保存が指定されています。



高齢者への投与は、一般的に生理機能が低下しているため減量するなど、注意して投与することが求められます。 小児にもブシ末が含まれるため慎重な投与が必要です。 「食前・食間」という投与タイミングは他の一般薬と異なるため、患者への服薬指導時に特に強調すべきポイントです。














対象 用量目安 備考
成人(15歳以上) 1日7.5g(2〜3回分割) 食前・食間投与
高齢者 適宜減量 生理機能低下に注意
小児 慎重投与 ブシ末含有のため
妊婦 投与しないことが望ましい ブシ末の副作用リスク


桂枝加朮附湯ツムラ18番の副作用・相互作用と医療従事者が知っておくべき注意点

重大な副作用として、偽アルドステロン症とミオパチーの2つが添付文書に明記されています。 いずれも発生頻度は「不明」とされており、見逃しリスクが高い点で注意が必要です。



偽アルドステロン症は、カンゾウ(甘草)に含まれるグリチルリチン酸が尿細管でのカリウム排泄を促進することで発症します。 低カリウム血症・血圧上昇・浮腫・体重増加などを定期的にモニタリングすることが原則です。 同じカンゾウを含む「芍薬甘草湯」「補中益気湯」「抑肝散」などとの併用、またはグリチルリチン酸製剤の同時投与は、偽アルドステロン症の発症リスクを高めます。 重複に注意が必要です。



ミオパチーは低カリウム血症の結果として発症します。 脱力感・四肢痙攣・麻痺などの異常が出た場合は、ただちに投与を中止し、カリウム剤の投与などの対処を行います。 訴えが漠然とした「なんとなく力が入らない」という症状でも見逃さないことが肝要です。




  • 🚨 重大な副作用①:偽アルドステロン症 — 低カリウム血症、血圧上昇、浮腫。定期的な血清カリウム値測定を推奨

  • 🚨 重大な副作用②:ミオパチー — 脱力感・四肢痙攣・麻痺。低カリウム血症の結果として発症

  • ⚠️ 相互作用①:カンゾウ含有製剤の重複 — 芍薬甘草湯・補中益気湯・抑肝散など多数。院内での重複処方チェックが必須

  • ⚠️ 相互作用②:グリチルリチン酸製剤 — グリチルリチン酸一アンモニウム製剤との併用で偽アルドステロン症リスク上昇

  • ⚠️ 禁忌に準ずる注意:ブシ含有製剤との併用 — 特に注意が必要と明記されている


医療従事者向けの添付文書情報はこちらで確認できます。


ツムラ桂枝加朮附湯エキス顆粒(医療用)添付文書(2023年12月改訂第1版)

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