
除外基準(exclusion criteria)の反対語として、医療・臨床研究の文脈で最も一般的に使用されるのは「選択基準」です。
選択基準には2つの意味合いがあります。
参考)リダイレクト
この用語の使い分けは文脈によって異なります。治験ナビの用語集では、「臨床試験の適切な参加者を識別し、参加者の安全性を確保するために設けられた参加基準」として、選択基準と除外基準を対になる概念として説明しています。
参考)https://oici.jp/file/yougo.pdf
厚生労働省の「臨床研究法施行規則」に関する通知では、以下のように定義されています:
参考)https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000659474.pdf
臨床試験のための統計的原則(PMDA)
この文書では、選択基準及び除外基準は被験者募集期間を通じて一定に保つべきであると明記されています。
一般的な日本語の対義語辞典を参照すると、「除外」の対義語として「包含(ほうがん)」が最も頻繁に記載されています。
参考)除外の対義語 : 対義語辞典 - WORDDROW.net
対義語辞典 WORDDROW.net の記載:
| 基準単語 | 対義語 | 意味 | 和英 |
|---|---|---|---|
| 除外 | 包含 | 範囲の外におくこと vs そのような事情を内蔵すること | exclude vs include; contain |
| 除外 | 含有 | 範囲の外におくこと vs 何かを成分として含み持つこと | exclude vs include; contain |
| 除外 | 登録 | ある範囲の中にあるものを取り除くこと vs 正式の帳簿に載せること | exclude vs registration |
| 除外 | 包括 | 範囲外として除くこと vs すべてをまとめ含むこと | exclude vs include |
| 除外 | 内包 | 範囲の外におくこと vs 内部に含むこと | exclude vs contain |
「除外」とは、ある集合や範囲から特定の要素を取りのぞき、対象外として扱うことを指します。 これに対し、「包含」は集合や範囲に要素を「加える」「入れる」方向性を示します。
参考)「除外」とは?意味や例文や読み方や由来について解説!|コトバ…
ビジネスシーンでの使用例:
参考)「除外」の意味と使い方|類義語・対義語・ビジネスシーンでの注…
除外の対義語・反対語を使用例を交えて分かりやすく解説
このサイトでは、除外の対義語として「包含」の他に「含む」「対象にする」なども挙げられています。
医療現場、特に臨床試験や治験の実務では、「採用基準」という表現も除外基準の対義語として使用されることがあります。
参考)取り込み基準・除外基準とは|セラピストのための論文選別の判断…
論文選別の文脈では:
両者は対義語ではなく、検索精度を高めるための補完関係にあると説明されています。
免疫分析のFAQサイトでは、以下のように解説されています:
参考)選択基準・除外基準はどのように設定すれば良いですか? - 免…
例えば、整腸試験では「毎日便通がある者」が選択基準、「降圧剤を使用している者」が除外基準となります。
意外な事実として、初期の臨床試験(第Ⅰ相・第Ⅱ相)では、妊婦及び妊娠している可能性のある女性は原則として被験者から除外しなければなりません。 これは安全性を最優先した倫理的な判断に基づく除外基準の典型例です。
参考)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta7179&dataType=1&pageNo=1dataType=1href="https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta7179&dataType=1&pageNo=1">https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta7179&dataType=1&pageNo=1pageNo=1" target="_blank" rel="noopener">・新医薬品の臨床評価に関する一般指針について(◆平成04年0…
治験用語集(大阪国際がんセンター)
臨床試験の適切な参加者を識別するための選択基準と除外基準の定義が詳しく記載されています。
国際的な臨床研究の文脈では、英語の「inclusion criteria」と「exclusion criteria」が標準的に使用されます。
参考)https://www.jsmo.or.jp/news/jsmo/doc/20121203.pdf
英語の定義(CASRAIガイド):
参考)https://casrai.org/guides/inclusion-and-exclusion-criteria
重要なポイントとして、これら2つの用語は「2つの独立したリスト」ではなく、「1つの集団の境界を反対方向から定義するもの」と理解されます。
日本語の訳語の統一については、以下の通りです:
「選択基準」は「適格基準」と同義で使用されることも少なくありませんが、「適格基準」と「除外基準」をあわせて「選択基準」とされる場合もあるため、文脈による注意が必要です。
Inclusion & Exclusion Criteria: How to Define Them(CASRAI)
国際的な研究倫理基準のガイドラインで、inclusion/exclusion criteria の定義と設定方法が詳しく解説されています。
ここからは、検索上位にはあまり見られない独自視点として、除外基準とその反対語(選択基準・inclusion criteria)の研究デザインにおける重要性、特に「外的妥当性(generalizability)」への影響について解説します。
外的妥当性とは:研究結果を実世界の臨床現場やより広範な集団に適用できる程度を指します。
選択基準(inclusion criteria)と外的妥当性の関係:
除外基準の設定における注意点:
参考)https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202017005A-buntan2.pdf
臨床試験における選択基準・除外基準設定の実践的アドバイス:
1. 選択基準は最小限に:必要な条件だけを設定し、不必要に狭くしない
2. 除外基準は倫理的・科学的根拠に基づく:安全性や評価の偏りを防ぐための明確な理由が必要
3. 変更は慎重に:基準の変更は途中で可能だが、理由を明記し、統計的原則に従う必要がある
意外な事実として、除外基準の過度な設定は「研究の一般化可能性を静かに破壊する(over-tight criteria quietly destroy a study's generalizability)」と指摘されています。 これは、厳しすぎる基準により、研究結果が現実の多様な患者集団に適用できなくなるリスクを意味します。
臨床試験 選択基準と除外基準、外的妥当性(メディカル探索者)
試験結果の解釈と実際の治療への応用における外的妥当性について詳しく解説されています。
介入試験における除外基準についての考察(国立保健医療科学院)
除外基準の設定における倫理的・実践的課題について学術的に考察されています。
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