ベストロン点眼の順番と間隔・保存で失敗しない基本知識

ベストロン点眼はいつ点すのが正解?順番や間隔、保存方法を誤ると効果が半減することも。正しい使い方をご存知ですか?

ベストロン点眼の順番と間隔・保存の基本

その指導後回し、実は感染再燃でクレームです。


ベストロン点眼を正しく使うための3ポイント
💧
点眼の順番は水性点眼薬が先

水溶性→懸濁性→ゲル化→油性の順が基本。ベストロンは水性なので他剤より先に点眼するのが原則です。

⏱️
点眼間隔は5分以上あける

先に入れた薬液が後から入れた薬液で洗い流されるのを防ぐため、最低5分の間隔が必要です。

❄️
溶解後は冷所保存で7日以内

ベストロンは用時溶解型のため、溶解後は冷蔵保存し7日以内に使い切る必要があります。


ベストロン点眼の基本的な使い方と点眼順序



ベストロンは千寿製薬が製造するセフェム系抗菌点眼薬で、一般名はセフメノキシム塩酸塩です。眼瞼炎や結膜炎、麦粒腫、角膜炎など細菌感染による眼疾患に幅広く使われています。


参考)医療用医薬品 : ベストロン (ベストロン点眼用0.5%)


つまり抗菌薬を先、目薬の粘性が高いものを後にするということですね。


順番を間違えると、先に入れた薬液が後続の薬液で洗い流されてしまい、十分な薬効が得られない可能性があります。特にベストロンのような抗菌薬は、感染制御の観点から確実な角膜・結膜での滞留時間確保が重要です。粘性の高いヒアレインなどのバリア機能を持つ点眼薬を先に使ってしまうと、抗菌成分の吸収が妨げられることもあります。


複数剤を処方する際は、患者への説明時に「まずベストロンから」と明記したメモを渡すと取り違えを防ぎやすくなります。


ベストロン点眼と併用薬の点眼間隔の目安

点眼薬を複数種類使う場合、各点眼の間隔は5分以上あけるのが基本です。これは先に点した薬液が涙とともに流れ出てしまう前に、ある程度結膜嚢内に留まらせるための時間です。


参考)点眼の順番


5分は意外と長く感じますが、スマートフォンのタイマーで測るとちょうどコーヒーを一口飲む程度の時間です。この間隔を守らないと、せっかく処方した薬の効果が発揮されないまま流れてしまうことがあります。


これは効果半減につながるので注意が必要です。


服薬指導の際には、点眼の順番と間隔を一覧表にした簡単な説明シートを用意しておくと、患者の理解度が格段に上がります。院内の薬剤部が作成する点眼順序表のようなツールを活用するのも一つの方法です。


参考)https://www.aska-p.jp/gyoumusiryou/ten0714.pdf


ベストロン点眼の溶解方法と保存期間の注意点

ベストロンは使用前に添付の溶解液で溶かす必要がある、やや特殊な点眼薬です。粉末瓶と溶解液瓶を組み合わせてよく振り、セフメノキシム塩酸塩として1mLあたり5mgの濃度に調整して使用します。


参考)ベストロン点眼用0.5% - 添付文書


溶解後は冷所保存とし、7日以内に使い切ることが添付文書で明確に定められています。7日を過ぎたものは使用期限内であっても使用してはいけません。


参考)ベストロン点眼を7日以内に使用するのはなぜ?それ以上使っては…


つまり溶解した日から1週間が使用の目安ということですね。


成分の安定性の問題から、期限を超えて使用すると抗菌効果が低下し、十分な治療効果が得られないおそれがあります。夏場など高温環境では、冷所保存を怠るとさらに劣化が早まる可能性も指摘されています。



保存管理のミスを防ぐには、溶解した日付を薬瓶に直接書き込んでもらう指導が有効です。院内在庫でも同様に、開封・溶解日をラベリングして管理する運用が推奨されます。


ベストロン点眼で起こりやすい患者指導のすれ違い

実際の医療現場では、複数の点眼薬の使い方をめぐって患者との認識のズレが報告されています。ある事例では、3種類の抗菌点眼液を処方された患者が「1種類ずつ1時間間隔で点眼するもの」と誤解していたケースがありました。


参考)3種類の抗菌点眼液の使用方法を誤って理解していた患者|リクナ…


本来必要なのは5分程度の間隔であるにもかかわらず、患者が独自の解釈で1時間空けてしまうと、1日に必要な点眼回数を確保できなくなります。結果として治療効果が不十分になり、感染症状の改善が遅れるリスクが生じます。



△△の場合はどうなるんでしょう?と疑問を持つ患者も少なくありません。


このようなすれ違いを防ぐには、口頭説明だけでなく、点眼の順番と間隔を数字で明記した紙の指導箋を併用することが効果的です。薬剤師と医師が連携し、処方時点で点眼スケジュールを統一して伝えることも取り違え防止につながります。


ベストロン点眼を使う際に知っておきたい独自の注意点

意外と見落とされがちなのが、ベストロンの溶解作業そのものが患者にとって心理的なハードルになっている点です。粉末と溶解液を自分で混ぜる操作に慣れておらず、正しく振らずに濃度が不均一なまま使ってしまう患者も一定数存在します。


参考)ベストロン点眼の溶解方法・使い方を説明書を用いて徹底解説 -…


これは有効成分が均一に溶けていない状態で点眼することになり、効果にムラが出る可能性があります。薬局や外来での交付時に、実際に一度目の前で混合の手順を実演して見せることが理解を深める近道です。



これは使えそうです。


さらに、ベストロンは白内障治療薬のカタリンや緑内障治療薬のカタリンKなど、他の点眼薬と併用されるケースも多く報告されています。多剤併用時は点眼順序表を院内で共有し、担当者が変わっても指導内容がぶれない体制を整えておくことが望ましいでしょう。


参考)https://kirishima-mc.jp/data/wp-content/uploads/2023/04/6bd43157b69cfd6dedc87ee7d8ea54a1.pdf


点眼薬ごとの粘性・保存温度・点眼順序が一覧化された資料はこちら


点眼方法・点眼間隔・点眼順序の基本がまとまった医療機関発行の資料はこちら

チオビタドリンク 100ml×50本 [指定医薬部外品]