参考)https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00476_supplementary.pdf
高尿酸血症は、尿酸の産生が増えるか、腎や腸管からの排泄が減ることで起こります。 薬剤による高尿酸血症も、この2つのどちらか、あるいは両方が関わります。 とくに臨床では「尿酸排泄低下型」が多く、薬剤の影響も排泄低下として現れることが少なくありません。
参考)高尿酸血症
薬剤性高尿酸血症は、単純に尿酸値だけを見ると原因を見落としやすいため、服薬歴の確認が重要です。 たとえば利尿薬は尿酸排泄を下げ、抗結核薬のピラジナミドはURAT1を介して再吸収を促進します。 さらに、抗癌治療や腫瘍崩壊症候群では尿酸産生が急増することがあります。
参考)薬の副作用で尿酸値上昇?
参考)尿酸降下薬以外で尿酸値に影響する薬剤 (medicina 4…
参考)https://www.j-athero.org/chart2025/chart2025_qr10.pdf
原因薬剤の中でも、尿酸排泄低下をきたすものは最も実務上重要です。 サイアザイド系やループ系利尿薬は腎での尿酸再吸収を促し、血清尿酸値を押し上げます。 少量のサリチル酸も尿細管での尿酸排泄を妨げることがあります。
このタイプは、元々の腎機能低下や脱水があるとさらに悪化しやすい点が要注意です。 つまり「薬剤単独の副作用」ではなく、腎障害・脱水・利尿薬の組み合わせで表面化することが多いです。 そのため、尿酸高値を見たら新規薬だけでなく、長期処方薬まで含めて確認する必要があります。
見落とされやすいのは、薬剤が「高尿酸血症を起こす」だけでなく「痛風発作の引き金にもなる」ことです。 尿酸降下薬を開始した直後に痛風発作が起きるのと同様、薬剤性高尿酸血症でも尿酸の変動が急だと結晶が動いて発作化しやすくなります。 したがって、尿酸値の上昇が軽度でも、既往に痛風がある患者では臨床的な意味が大きいです。
参考)高尿酸血症
日本のガイドラインでは、腎障害合併高尿酸血症に対して尿酸降下薬を腎保護目的で条件付き推奨しています。 一方で、高血圧や心不全の予後改善だけを目的とした尿酸降下薬は積極的には推奨されていません。 つまり、原因薬剤の見直しと尿酸管理は、同じ「高尿酸血症対策」でも目的を分けて考える必要があります。

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