
プロ野球のトレードにおいて、最も重要な原則は「選手との契約内容(契約期間・年俸・出来高など)がトレードを契機に変わることはなく、その契約履行義務はそのまま移籍先球団が契約終了年まで引き継ぐ」という点です。
参考)トレード - Wikipedia
つまり、トレードされたその年に年俸が上がったり下がったりすることはありません。 選手から見れば契約書の宛名が変わるのみで、契約内容の変更は認められません。
参考)【プロ野球】トレードの期間はいつまで?ルールは?仕組みを解説
このルールは単年契約の場合も複数年契約の場合も同様で、トレード時に残っている契約期間の年俸について、選手は同額の年俸を獲得し続けることができます。
シーズン途中のトレードで特に気になるのが、「その年の年俸はどっちの球団が払うのか?」という点でしょう。結論から言うと、シーズン途中のトレードの場合は該当年の年俸については原則日割りで両球団が負担することになります。
参考)https://lady-baseball.com/probaseball-trade/
具体的な計算方法は以下の通りです。
参考)プロ野球でトレードされた選手の年俸について - トレードで移…
例えば、年俸3000万円の選手が6月15日にA球団からB球団にトレードされた場合、A球団は2月から6月15日までの135日分の1350万円、B球団は残りの165日分の1650万円を負担する形になります。
また、Yahoo!知恵袋の回答によると、この日割り計算は300日で割られるのが基本となっています。
プロ野球で選手のトレードが可能な期間は、「レギュラーシーズン終了から翌年7月31日まで」となっています。
これは野球協約で「8月1日からレギュラーシーズン終了まではトレード禁止期間」と定められているためで、裏を返せばこの期間以外はトレードが可能ということです。
参考)プロ野球のトレード期間はいつからいつまで?年棒負担する球団は…
ただし例外もあり、トレード禁止期間であっても選手がウェイバー公示されていればトレードは可能になります。
また、年度連盟選手権試合シーズン終了の翌日から翌年7月31日までが選手契約の譲渡が許される期間となっていますが、ウェイバーの請求による選手契約の譲渡に関してはこの限りではありません。
参考)西武・佐藤龍世 中日へ
トレードでは年俸が大きな話題になることがありますが、特に注目すべきは「年俸格差トレード」と呼ばれるケースです。これは、年俸に大きな差がある選手同士がトレードされることを指します。
参考)澤村の復活で話題に…シーズン途中の「年俸格差トレード」を振り…
代表的な例として、2020年に巨人からロッテへトレードされた澤村拓一投手のケースがあります。澤村の推定年俸は1億5400万円に対し、トレード相手の香月一也選手の推定年俸は650万円と、約1億4750万円もの年俸格差がありました。
80年以上のプロ野球の歴史を振り返っても、推定年俸が1億円を超える日本人選手がシーズン途中にトレードに出されたケースは、澤村を含めてわずか3例しかない超レアケースでした。
過去の年俸格差トレードの事例:
これらの事例を見ると、高額年俸の選手を獲得した側が必ずしも得をしたわけではなく、むしろ放出した側が得をしたケースも少なくありません。
トレードされた選手には、年俸とは別に「移籍金」が支払われることをご存知でしょうか?これは野球協約で定められた選手への補償制度です。
移籍金の金額は以下の通りです。
この金額はトレード成立時に新球団から選手に支払われるもので、年俸とは別に受け取ることができます。シーズン中の突然の移籍で生じる住居の確保や引っ越し費用などの負担を考慮した措置と言えます。
また、金銭トレードの場合、その選手の年俸に近い金額を支払うことが一般的とされていますが、金銭トレードの契約内容は原則として公開されないことが一般的です。
トレードと混同されがちなのがFA(フリーエージェント)制度ですが、両者は全く異なる制度です。FA移籍の場合、移籍前の球団への補償が発生しますが、トレードにはそのような補償制度はありません。
参考)FA移籍の人的補償って何?補償内容や制度について|プロ野球 …
FA制度における年俸ランクは以下の通りです。
FA移籍時の補償内容はランクによって異なり、人的補償ありの場合、Aランクでは人的補償+旧年俸の50%の金銭、Bランクでは人的補償+旧年俸の40%の金銭が移籍前の球団に支払われます。
一方、トレードではこのような補償制度はなく、球団間での選手保有権の交換・譲渡がそのまま成立します。
日本プロ野球選手会では、FA制度における補償制度が移籍を妨げる要因になり得るため、補償制度の撤廃を求めています。
参考)https://jpbpa.net/wp-content/uploads/jpbpa-pdf/toallplayers2022ver.pdf
トレードは球団間の戦力補強の手段ですが、選手にとっては予期せぬ移籍となるため、心理的な影響も少なくありません。
参考)トレードは選手にプラス、マイナス? 経験者が語る“戸惑い”と…
実際にトレードを経験した元埼玉西武&オリックスの原拓也さんによると、トレード通告時の心境は以下のようでした。
シーズン中のトレードは特に大変で、住む場所も変わるため、慣れ親しんだ環境から離れる不安もあったそうです。
引っ越し費用などは相手球団から支度金として選手に渡され、それを元手に住居を探しますが、シーズン中のトレードでは試合などで忙しく、住居探しも容易ではありません。
しかし、トレードを経験した選手の多くは後に「違う景色を見ることができたこともいい経験」と語っており、チームによってカラーや雰囲気が違うため、本人にとってはチャンスとなることもあります。
シーズン中 トレード 年俸 に関するポイントをまとめると以下のようになります。
トレード制度は球団間の戦力調整の手段ですが、選手にとっては大きな転機となる出来事です。 年俸が変わらないという原則がある一方で、心理的・環境的な変化は大きく、選手にとってのチャレンジと捉えることもできます。
参考リンク:Wikipedia トレード - トレードの定義や仕組みについて詳しく解説されています。
参考リンク:日本プロ野球選手会公式サイト - 選手会の移籍制度に関する見解や活動について確認できます。
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