
脊髄損傷の症状は、受傷後数秒から数分という極めて短時間で現れ始めます。 急性期は受傷直後から約2〜3週間程度を指し、この時期の対応がその後の回復を大きく左右する重要な期間です。
参考)Read "Spinal Cord Injury: Prog…
受傷直後の急性期には、以下のような症状が急速に進行します。
参考)「脊髄損傷」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて…
治療のタイミングとしては、発症後なるべく48時間以内、あるいは72時間以内に行うべきとされています。 海外のガイドラインでは、通常受傷後3日以内に実施した治療を急性期治療と考えるが、急性期の期間については議論の余地があるとされています。
脊髄損傷後、重度の損傷では受傷直後に「脊髄ショック」と呼ばれる一時的な脊髄機能不全を呈します。 この状態では、損傷された脊髄レベル以下のすべての脊髄反射が一過性に消失し、弛緩性麻痺、感覚障害、腱反射消失となります。
参考)脊椎・脊髄外傷 - 22. 外傷と中毒 - MSDマニュアル…
脊髄ショックの期間と経過。
参考)脊椎損傷の重症度による症状の違いと治療方針の決定について -…
脊髄ショックの段階的変化。
| 時期 | 時間経過 | 特徴 |
|---|---|---|
| 第1相 | 0-48時間 | 無反射/低反射状態 |
| 第2相 | 1-2日 | 反射の初回回復 |
| 第3相 | 48-72時間以降 | 過反射・痙縮の進行 |
参考)Traumatic Spinal Cord Injury (…
脊髄が急速に腫脹して完全脊髄損傷に類似した完全な神経機能障害が生じることがあり、この病態を脊髄ショックといいます(神経原性ショックと混同しない)。 小児の脊髄損傷では、神経の機能不全が一時的なものにとどまり、短時間で回復することがあります。
脊髄損傷の経過は、急性期(受傷直後〜2〜3週間)、亜急性期(その後の6ヶ月程度まで)、慢性期(6ヶ月以降)の3つの段階に分けられます。
参考)脊髄損傷急性期とは|症状回復の重要な期間といわれる理由や治療…
各期間の特徴。
急性期(受傷直後〜2〜3週間)
亜急性期(受傷後2週間〜6ヶ月程度)
参考)https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000214978
参考)脊髄損傷 記事一覧
慢性期(受傷後6ヶ月以降)
参考)https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/iei/yakumu/tuti-iyaku-2019-1_d/fil/IY2019-007_tuuti.pdf
二次損傷(secondary SCI)は、一次損傷後数分以内に始まり、数週間から数ヶ月にわたって継続する生物学的現象の連鎖から生じます。 脊髄浮腫は初期損傷後3〜6日間にわたり増加し、その後数週間にわたって徐々に改善することがあります。
自律神経失調の発症時期。
参考)Autonomic Dysreflexia - StatPe…
参考)Autonomic Dysreflexia In Spina…
臨床症状。
脊髄損傷の症状発現と回復は、損傷部位と重症度によって大きく異なります。 完全麻痺と不全麻痺があり、損傷された脊髄から遠位の運動・知覚の障害が現れます。
損傷高位による症状の違い。
| 損傷高位 | 主な症状 | 発症時期の特徴 |
|---|---|---|
| 頸椎(C1〜C7) | 全身麻痺や呼吸困難(C1〜C4)、手指の一部が動く(C5〜C7) | 受傷直後から呼吸不全のリスク |
| 胸椎(T1〜T12) | 下半身麻痺、体幹のバランス低下、排尿排便障害 | 自律神経失調のリスク(特にT6以上) |
| 腰椎(L1〜L5) | 歩行困難、膀胱直腸障害、感覚障害 | 比較的予後良好な場合が多い |
| 仙椎(S1〜S5) | 軽度の感覚障害や排尿排便の調整機能低下 | 部分的な機能回復の可能性 |
外傷によって脊髄が断裂したり脊髄の神経路が破壊されたりすれば、永久的な麻痺が生じますが、打撲により脊髄が揺さぶられただけの場合は、数日から数週間あるいは数カ月の一時的な筋力低下が起きます。 小児の脊髄損傷では、神経の機能不全が一時的なものにとどまり、短時間で回復することがあります。
参考)脊椎および脊髄の損傷 - 25. 外傷と中毒 - MSDマニ…
完全脊髄損傷の症状は、脊髄ショック解消後6〜8週間で典型的に現れます。 痙縮、過反射、クローヌスは数日から数週間にわたってゆっくりと進行します。
参考)https://www.amboss.com/us/knowledge/spinal-cord-injuries
予後に関する重要なポイント。
参考)https://www.jmedj.co.jp/premium/treatment/2017/d010206/
脊髄損傷の生物学的反応は、3つの段階に分けられます:急性(受傷後数秒〜数分)、二次(受傷後数分〜数週間)、慢性(受傷後数ヶ月〜数年)。 この時間的経過を理解することで、各病期に適切な治療法を選択することが可能になります。
【第1類医薬品】ロキソニンSプレミアム 24錠