
精神的依存は、薬物やアルコールを「使いたい」という渇望が強くなり、やめたいのにやめられない状態です。身体的依存は、使用を中止したときに汗、手の震え、不眠、けいれんなどの離脱症状が出る状態です。厚生労働省の資料でも、依存は精神依存と身体依存に分けて整理されており、両者は同じ依存でも現れ方が異なります。
精神的依存は、物質を使わないと落ち着かない、物足りない、不安になるなど、心理面の強い引き込みが特徴です。身体的依存は、身体がその物質の存在を前提に平衡を保つようになり、中止すると離脱症状が現れる状態です。国立精神・神経医療研究センターや厚労省資料では、精神依存は依存症で必ずみられる一方、身体依存は物質や使用状況によって強く出ると整理されています。
参考)https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/06/dl/s0604-7d_0001.pdf
| 項目 | 精神的依存 | 身体的依存 |
|---|---|---|
| 主な症状 | 渇望、執着、不安 | 離脱症状、震え、発汗 |
| 中心 | 心理・行動 | 身体・生理 |
| 気づきやすさ | 本人の訴えで見えやすい | 観察で見えやすい |
依存を理解するうえで重要なのが耐性です。同じ量で効きにくくなると、使用量が増えやすくなり、その結果として精神的依存が強まり、身体的依存も形成されやすくなります。厚労省資料では、依存症候群の要素として、強い欲望、統制困難、離脱症状、耐性の増大、使用中心の生活などが挙げられています。
東京都保健医療局の解説では、精神依存や身体依存が進むと、自分の意志では使用をコントロールしにくくなり、薬物探索行動が起こるとされています。薬物探索行動とは、離脱症状から逃れるために薬物を手に入れようとする行動で、臨床では再使用、受診中断、隠れ飲酒などの形で表れます。単なる「気持ちの問題」ではなく、行動変化として捉えることが重要です。
検索上位では「症状の違い」が中心ですが、実務上は「説明の仕方」の違いが重要です。精神的依存は本人の言葉でしか把握しにくく、身体的依存はバイタル、震え、発汗、睡眠、食欲など観察指標に落とし込みやすいです。つまり、診療や指導では、同じ依存でも精神面は問診、身体面は身体所見と経過観察で分けて確認すると整理しやすくなります。
薬物依存の基本整理を確認したい場合は、厚生労働省の依存症資料が実務向きです。精神依存と身体依存の要点をコンパクトに押さえたい場合は、国立精神・神経医療研究センター関連資料が役立ちます。
厚生労働省 依存症について
医療者向けの概念整理としては、精神依存、身体依存、渇望、耐性を同時に扱う解説が有用です。
医書.jp 身体依存と精神依存
参考)依存症とは何か—身体依存と精神依存 (BRAIN and N…
東京都の啓発資料は、患者説明に使いやすい平易な表現がまとまっています。
東京都保健医療局 薬物乱用の基礎知識

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