ロルノキシカムの添付文書に「頭痛」の適応は記載されていない。それでも実際には頭痛患者に処方されることがある。

ロルノキシカムはオキシカム系NSAIDsのひとつで、2001年に国内発売された比較的新しい消炎鎮痛薬です。 COX-1とCOX-2の両方を阻害することで、アラキドン酸カスケードからプロスタグランジン(PG)が産生されるステップを遮断します。
頭痛との関係で重要なのは、このプロスタグランジンが脳内の痛覚受容器を感作させる点です。片頭痛でも緊張型頭痛でも、PGE₂が痛みシグナルを増幅させることが知られています。つまり原理的には効くということですね。
参考)ロルカムの効果の強さと副作用|頭痛や歯痛への効果やロキソニン…
ただし添付文書上の効能効果に「頭痛」は含まれていません。 承認されている適応は関節リウマチ・変形性関節症・腰痛症・頸肩腕症候群・肩関節周囲炎と手術後・外傷後・抜歯後の消炎鎮痛に限定されています。これは基本です。
| 適応疾患 | 改善率(臨床試験) |
|---|---|
| 手術後疼痛 | 90.3% |
| 変形性関節症 | 76.9% |
| 腰痛症 | 70.2% |
| 頸肩腕症候群 | 58.0% |
| 肩関節周囲炎 | 55.6% |
| 関節リウマチ | 26.0% |
経口投与後、最高血中濃度(Tmax)に達するのは服用後約0.5時間です。 手術後疼痛の臨床試験では、15分以内に効果を感じた患者が12.1%、1時間以内では89.7%に上ります。 これは使えそうです。
効果の持続に関しては、手術後疼痛で3時間後でも81%の患者に効果が維持され、5時間以上持続したケースは34.5%でした。 1日3回(1回4mg)の投与設計はこの薬物動態に合わせたものです。
頭痛への臨床データは添付文書に記載がないため、上記は手術後疼痛のデータからの外挿になる点を注意が必要です。患者への説明時もこの前提を共有しておくことが原則です。
参考リンク(ロルノキシカム作用機序・特徴についての薬剤師向け解説)。
ロルカム[ロルノキシカム]作用機序・特徴・副作用|薬剤情報解説サイト
NSAIDsとしての主な副作用は腹部不快感(1.83%)・腹痛(4.66%)・嘔気(1.54%)で、消化管への影響が筆頭です。 眠気は0.1%未満と極めて少なく、業務中や夜間当直中の服用でも問題になりにくい点は利点と言えます。
通常の慢性炎症への投与量は1回4mg・1日3回食後です。 急性期(手術後・外傷後・抜歯後)は1回8mg頓服で、1日最大24mg・3日間が上限となります。これが基本の用法です。
あまり知られていない活用場面として、術後鎮痛へのロルノキシカム投与があります。臨床試験で手術後疼痛への改善率が90.3%と他の適応を大きく上回るデータが出ており、オピオイドの使用量を抑えるMultimodal Analgesia(多様式鎮痛法)の一環として組み込む事例が国際的には報告されています。 日本国内では整形外科・口腔外科で標準的に使われていますが、周術期疼痛管理の観点での再評価余地があります。
参考リンク(ロルカム添付文書・薬価・ジェネリック情報を含む詳細解説)。
ロルカムの効果の強さと副作用・頭痛への効果・ロキソニンとの違い|添付文書をもとに解説
参考リンク(ロルカムとロキソニンの症状別使い分け・薬剤師解説)。
【第3類医薬品】キューピーコーワゴールドαプレミアム 280錠