
リスデキサンフェタミンは、体内で活性体のd-アンフェタミンに変換されるプロドラッグです。
参考)https://www.pmda.go.jp/drugs/2019/P20190315001/340018000_23100AMX00296_G100_1.pdf
赤血球のアミノペプチダーゼが関与し、肝代謝よりも「血中で活性化される」点が特徴です。
その結果、シナプス間隙でドパミンとノルアドレナリンの濃度が上昇し、注意機能や衝動制御に関わる神経伝達が補強されると考えられています。
リスデキサンフェタミン自体は薬理活性を持たず、活性体生成後に抗ADHD作用が現れる点を押さえると理解しやすいです。
再取り込み阻害と遊離促進の2方向からモノアミンを増やすため、効果不十分例での選択肢として位置づけられます。
日本では小児期ADHDを対象に承認され、中枢神経刺激薬として1日1回投与が基本です。
国内資料では、既承認薬と異なる作用機序を有することが明記されており、治療選択肢を広げる薬剤として扱われています。
参考)小児AD/HDに2番目の中枢神経刺激薬が登場:日経メディカル
海外では成人ADHDや過食性障害にも使われており、作用機序の理解は適応の違いを考える上でも重要です。
意外に重要なのは、食事や剤形の違いよりも「活性化の場」が臨床像に与える影響です。
高脂肪食で親薬物のCmaxは下がっても、d-アンフェタミンのAUCは大きく変わらず、薬効の本体は活性体側で評価すべきだと分かります。
つまり、血中濃度の見え方よりも、プロドラッグから活性体へ変わる速度と安定性が臨床実感を左右します。
参考:作用機序の総説として、J-STAGE掲載論文が詳しいです。
詳細な承認資料や薬物動態はPMDA資料が実務上有用です。