実は「目の周りには塗ってはいけない」という添付文書上の記載があるにもかかわらず、実臨床では約8割の皮膚科医がまぶたへの塗布を継続指導しているというデータがあります。
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プロトピックは眼科用剤ではなく、添付文書には目の周囲への使用を避ける記載があります。
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塗布初期は「ホテリ感」「唐辛子をまぶされたような刺激」が出やすい部位です。
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多くの臨床現場では、眼を閉じて横方向に薄く塗る方法で眼内侵入を防いでいます。

プロトピックの添付文書には「眼科用剤ではない」という明記があり、粘膜への直接使用は避けるべきとされています。
まぶたの皮膚は非常に薄く、体の中でも吸収率が高い部位の一つです。
例えば顔の皮膚の厚さが約2mmであるのに対し、まぶたは0.5mm程度しかなく、コピー用紙数枚分の薄さしかありません。
そのため、通常量を塗ると想定以上に成分が浸透しやすく、眼粘膜への刺激リスクが高まります。
つまり量のコントロールが重要ということですね。
臨床では「米粒大の半分以下」を目安に、指の腹で優しくのせる程度にとどめる指導が有効です。
初回塗布時には多くの患者が「ヒリヒリ」「カッと熱くなる」といった刺激を訴えます。
参考)目の周りの荒れた皮膚にプロトピックを塗ってもいいかもしれない…
これは薬剤がヒスタミン遊離を一時的に促すために起こる現象で、副作用というより薬理反応の一種です。
痛いですね。
ただしこの刺激は1ヶ月以内に改善するケースが大半です。
冷却タオルを用意しておくと、初期の刺激感をやわらげる助けになります(冷えたタオルを患部にあてる、という行動だけでOKです)。
紫外線対策も同時に必要です。
プロトピック塗布部位は紫外線による皮膚がんリスクがわずかに上昇するとされ、レジャー前の塗布は避けるべきとされています。
参考)http://atopydo.com/2013/05/23/363186405-html/
服部皮膚科のブログでは「眼を軽くつぶり、横方向に全体に薄くのせる」という具体的な塗布方法が紹介されています。
参考)https://www.hattori-hifuka.com/old/menu/hihu/puroto/main.html
まぶたへの具体的な塗布方法と眼への影響についての臨床報告はこちら
この方法なら、眼球への薬液流入をかなり抑えられます。
いいことですね。
塗布後はすぐに目を開けず、数十秒待ってから瞬きするよう指導すると、患者のコンプライアンスも上がりやすくなります。
まぶたのような薄い皮膚では、通常部位よりも少ない塗布量が原則です。
1回の使用量は「FTU(フィンガーチップユニット)」の半分程度が目安とされています。
これは大人の人差し指の先端から第一関節までの量の、およそ半分に相当します。
多く塗れば効果が上がるわけではありません。
むしろ吸収過多による刺激悪化につながることがあるため、少量を薄くのばすことが基本です。
症状が落ち着けば、塗布頻度を週2〜3回に減らすプロアクティブ療法への切り替えも検討されます。
参考)非ステロイド外用薬の使い分け|プロトピック・コレクチム・モイ…
意外と知られていませんが、プロトピック成分であるタクロリムスは点眼薬としても製品化されており、眼科領域でも実際に使用されています。
これは「目に入れると危険」という単純なイメージとは異なる事実です。
どういうことでしょうか?
つまり成分自体が眼に有害というわけではなく、軟膏の基剤や添加物、濃度設計が眼科用途に適していないことが問題なのです。
この違いを理解しておくと、患者から「目薬にも似た成分があるのに、なぜ軟膏はダメなのか」と聞かれた際に、根拠を持って説明できます。
説明の際は「濃度と基剤設計の違い」という言葉を使うと、患者の納得感が高まりやすくなります。