クローン病 症状 チェック 方法 初期 肛門 栄養 治療

クローン病の症状をチェックするポイントを初期症状から肛門病変、栄養障害、診断検査、治療法まで詳しく解説。医療従事者向けに独自視点も盛り込みました。このチェックリストで早期発見は可能なのでしょうか?

クローン病 症状 チェック

クローン病 症状 チェック
🩺
初期症状の腹痛と下痢

半数以上の患者にみられる最も多い自覚症状で、特に右下腹部痛が特徴的です

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発熱と体重減少

炎症による微熱が続き、栄養吸収障害で体重が減少します

💊
治療と栄養管理

薬物療法と栄養療法で寛解を維持し、再燃を防ぐことが重要です


クローン病 症状 チェック 初期 腹痛 下痢 発熱



クローン病の初期症状として最も頻度が高いのが腹痛と下痢です。患者さんの半数以上にみられ、何となく腹部全体が痛むケースや、特に右下腹部に痛みを感じるケースが特徴的です。


参考)クローン病の症状とは?|炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン…


初期症状の具体的なチェックポイントは以下の通りです:


参考)クローン病の初期症状や治療法・食事について医師が詳しく解説


  • 排便時に腹痛を伴う
  • 椅子に座ったときや排便時に痛みを感じる
  • 下痢が数ヶ月持続する
  • 夜間にも下痢を起こす(悪化のサイン)
  • 全身がだるくなり、38度くらいの熱が出る
  • 体重が減少する


腸管に炎症が起き、潰瘍ができるため腹痛が生じます。小腸や大腸に潰瘍ができることで消化・吸収が悪くなり、下痢を引き起こします。 また、夜間に下痢を起こす場合は症状が悪化している可能性があるので注意が必要です。


参考)クローン病の症状


発熱は炎症が起きているためで、一般に微熱が続きます。症状が悪化すると、より高熱になることもあります。 若い方が下痢症状が数ヶ月持続し、倦怠感、微熱、体重減少などの症状が認められたら、病院を受診することが望まれます。


参考)クローン病


潰瘍性大腸炎でよくみられる血便は、クローン病ではそれほど多くありませんが、頻度は多くないものの粘血便を認めることもあります。



クローン病 症状 チェック 肛門 痔瘻 肛門周囲膿瘍 裂肛

クローン病の非常に特徴的な症状として、肛門病変が挙げられます。クローン病の70~80%に肛門病変が合併し、この病変が他の消化器疾患と区別する重要なポイントとなります。


参考)クローン病に伴う肛門病変


肛門病変の種類と特徴:


参考)クローン病肛門病変の特徴 クローン病に伴う肛門病変|【公式】…


一次性病変(クローン病そのものによる肛門病変)

  • 裂肛(れっこう):肛門の裂け傷
  • 下掘れ潰瘍:直腸肛門部の深い潰瘍
  • 浮腫状皮垂:肛門周囲の腫れ


二次性病変(一次病変から波及して生ずる病変)

  • 痔瘻(じろう):肛門内の病変からトンネル状に穴が周囲の皮膚に通じている状態
  • 肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう):痔瘻になる前の状態で、病変周囲の皮下や筋肉の間に膿が溜まって腫れる
  • 肛門狭窄:炎症の長期化で肛門が狭くなることがある
  • 直腸—膣瘻:女性では膣との間にトンネルができることもあり


クローン病に伴う痔瘻の特徴は、通常の痔瘻とは大きく異なります。



通常の痔瘻は低位筋間痔瘻が2/3と最も多いのに対し、クローン病に合併する痔瘻では複雑低位筋間痔瘻や坐骨直腸窩痔瘻が多くなっています。瘻管の走行が複雑で、多発性であるという特徴があります。前壁に好発し、肛門から離れた位置に二次口が存在することも多く、炎症の長期化によって直腸肛門部の狭窄や閉塞をきたすことがあります。



椅子に座ったとき、排便するときに尻が痛くなったり、肛門や肛門周囲が腫れて痛くなったり膿が出たりする場合は、肛門病変の可能性があります。 これらの肛門のトラブルは、クローン病に伴う症状として現れることがあり、場合によっては肛門病変の存在よりクローン病と診断されることもあります。



クローン病 症状 チェック 栄養障害 貧血 鉄欠乏 ビタミン不足

クローン病では、栄養障害と貧血が重要な合併症として現れます。腸管の炎症によって消化・吸収が悪くなるために栄養障害が起こり、体重が減少します。



栄養障害の主な原因:


参考)クローン病とは?原因や特徴を解説


  • 栄養素の消化・吸収の低下
  • 下痢、出血、蛋白漏出などによって栄養素が失われる
  • 発熱、代謝亢進、潰瘍などの組織修復に消費される
  • 食事をしないことによる摂取不足


栄養状態が低下しているため、1日のエネルギー量が「標準体重1kgにつき35~40Kcal」になるよう心がける必要があります。



高カロリーで高たんぱく質、かつ低脂肪・低残渣(ていざんさ)の食事が推奨されています。ただし病変部位や消化吸収機能は患者さん一人ひとり異なりますので、症状や重症度、合う食品、合わない食品などを確認しながら、食事療法を進める必要があります。



脂肪は腸管へ刺激を与えてしまうため、多く摂ると下痢が起こりやすくなります。また、炎症を引き起こす原因にもなります。再燃を防ぐため、1日の脂肪の摂取量は30g以上にならないように気を付けましょう。



貧血については、腸管の炎症や出血により鉄分が失われることで鉄欠乏性貧血をきたすことがあります。また、ビタミンB12や葉酸の吸収障害も貧血の原因となります。



症状が悪化している状態(活動期)が続くと栄養障害や貧血などの全身の症状があらわれることがあるので、長期にわたる治療や定期的な検査を続けることが重要です。



クローン病 症状 チェック 診断 検査 内視鏡 血液 CT MRI

クローン病が疑われる場合、医師による問診・診察に加え、血液検査や内視鏡、MRIなど多くの検査が行われます。一つひとつの検査で細かく調べることで、今後の患者さんの治療方針に役立てられます。


参考)クローン病はどんな検査をするの?診断基準も併せて解説! |…


検査の流れと内容:


参考)クローン病 診断のためにはどのような検査をするの?|はやわか…


問診

  • 症状の経過や病歴を聴取します


便の検査

  • 症状が細菌や寄生虫の感染によるものでないことを確認します
  • 出血がないかどうかも調べます
  • 便中カルプロテクチン検査:腸管の炎症を反映するマーカー


血液検査

  • 炎症状態、貧血、栄養状態を調べます
  • 炎症の有無や程度はCRP、白血球数、血小板数、血沈などで確認されます
  • 基準範囲の値を超えている場合は、体のどこかに炎症が生じている可能性が高いと考えられます


内視鏡検査

  • 先端にカメラが付いている、やわらかい細い管を体内に挿入して、腸の粘膜の様子を観察する検査です
  • 口または肛門から内視鏡を入れて、消化管の内側の様子(粘膜病変)を調べます
  • クローン病の診断には不可欠な検査で、治療方法の選択や治療効果の判定にも用いられます
  • 大腸内視鏡検査:肛門から挿入して大腸および回腸末端部の病変を確認
  • 小腸内視鏡検査:バルーン内視鏡やカプセル内視鏡を使って小腸の病変を確認
  • カプセル内視鏡:飲み込んだカプセルが腸の中を移動しながら自動撮影します。管を体内に入れるよりも体への負担が少ない検査方法です


参考)クローン病の基礎知識-クローン病の検査|クローン病のそばに


CT検査・MRI検査

  • 腸管壁の炎症の程度や腹腔内の膿瘍、瘻孔などを調べて評価することができます
  • 症状が強い場合にはCTやMRI検査により、狭窄や膿瘍の病変を確認する必要があります



X線造影検査

  • 大腸の病変部位、炎症の状態、狭窄、瘻孔の有無などを確認するための検査です
  • 小腸の病変部位、狭窄、瘻孔の有無などを確認するための検査です


参考)https://ibd-hiroba.jp/cd/inspection.html


診断では、クローン病に特徴的な縦走潰瘍や敷石像などを見つけることが重要です。 内視鏡検査では、クローン病に特徴的なびらんや潰瘍の有無や炎症の程度を確認します。


参考)クローン病の症状・タイプとさまざまな合併症


クローン病 症状 チェック 治療 薬物 5-ASA ステロイド 生物学的製剤 栄養

クローン病を完治させる治療法は残念ながらありません。そのためクローン病の治療では活動期の症状を素早く抑え、寛解期をより長く持続させるよう努めることをゴールとしています。


参考)クローン病の治療とは? 詳しい治療法について解説! |炎症性…


主な内科治療法としては、薬物療法と栄養療法があります。



薬物療法


クローン病の治療では主に以下の薬物が使用されます:


参考)クローン病の治療で使用する主なお薬一覧 – IB…


5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤

  • 主な商品名:サラゾピリン、ペンタサ、アサコール、リアルダ
  • クローン病治療の基本薬で、以前から使われてきました
  • 内服した薬は腸で放出され、直接腸の粘膜の炎症を抑えます
  • 寛解の導入だけでなく寛解の維持にも用いられます
  • 軽症~中等症の場合には、5-ASA製剤を使用します


ステロイド

  • 主な商品名:プレドニン(プレドニゾロン)、リンデロン、ゼンタコート(ブデソニド)
  • 5-ASA製剤の効果が不十分だった場合や炎症が強いときに、短期間用いて寛解導入をはかるのが一般的です
  • 再燃を防ぐための寛解維持療法にステロイドを長く用いることはありません
  • 長期間にわたり漫然と使用すると、ムーンフェイス、骨粗しょう症、大腿骨壊死などの重篤な副作用が出ることがあります
  • 十分な量を投与し、短期間で漸減・離脱すれば副作用は最小限に抑えられます


免疫調節薬

  • 主な商品名:イムラン、アザニン(アザチオプリン)、ロイケリン
  • もともと臓器移植の際に免疫反応を抑えるために開発された薬です
  • 主に中等症以上の患者さんの寛解導入目的や、ステロイド依存の患者さんでステロイド薬の減量および中止と寛解維持を目的に使用されます
  • 効果が認められるまで2~3か月ほどかかるといわれています


生物学的製剤

  • 主な商品名:レミケード(インフリキシマブ)、ヒュミラ(アダリムマブ)、ステラーラ(ウステキヌマブ)、エンタイビオ(ベドリズマブ)、スキリージ(リサンキズマブ)、オンボー(ミリキズマブ)、トレムフィア(グセルクマブ)
  • 化学的に合成したものではなく、生体が作る物質(タンパク質)を薬物として利用する薬のことです
  • 従来の治療ではなかなか炎症を抑えられない場合に用いられる強力な治療薬です
  • 免疫が炎症を起こすためのシグナルを伝えるたんぱく質の働きを抑える抗体です
  • 寛解の導入だけでなく寛解の維持にも用いられます


参考)クローン病の治療|薬物療法、外科治療など、各治療について解説…


栄養療法


栄養状態が低下しているため、1日のエネルギー量が「標準体重1kgにつき35~40Kcal」になるよう心がけましょう。高カロリーで高たんぱく質、かつ低脂肪・低残渣(ていざんさ)の食事が推奨されています。


参考)クローン病の治療の流れと治療薬・治療法の種類


クローン病 症状 チェック 独自視点 小腸狭窄 カプセル内視鏡 滞留リスク

1. クローン病初回診断、他の炎症性疾患の鑑別
2. クローン病小腸病変の存在診断、範囲診断
3. クローン病治療の効果判定
4. 臨床的寛解患者の内視鏡モニタリング


小腸狭窄のリスク評価


クローン病では腸管の炎症が高度になったり、腸管の狭窄(狭くなること)を認めるようになると、強い腹痛、嘔気、嘔吐、発熱の症状が認められるようになり、入院が必要となります。 この狭窄により、カプセル内視鏡が滞留するリスクがあります。



治療効果判定のためのCE使用


臨床的意義


カプセル内視鏡は管を体内に入れるよりも体への負担が少ない検査方法ですが、小腸狭窄のリスクがある患者さんでは事前に消化管開通性を評価する必要があります。 このリスク評価を怠ると、カプセルが狭窄部位で滞留し、外科的に除去する必要が生じる可能性があります。



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