
好中球減少症の診療では、単純な好中球減少(neutropenia)と発熱性好中球減少症(FN)を明確に区別することが前提になります。
参考)好中球減少症 - 11. 血液学および腫瘍学 - MSDマニ…
日本では「発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン」が日本臨床腫瘍学会などから刊行されており、がん薬物療法中の感染対策として質の高い診療ガイドラインと評価されています。
参考)(旧版)発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン(改訂第2…
このガイドラインはMindsにも掲載され、リスク層別、初期評価、抗菌薬選択、G-CSF使用、予防的抗菌薬投与などの流れを体系的にまとめているため、院内プロトコルを作る際のベースとして利用されることが多いです。
参考)https://minds.jcqhc.or.jp/common/summary/pdf/c00174_maeduke_mokuji.pdf
臨床現場では、FNガイドラインの推奨を踏まえつつ、各施設の耐性菌状況や薬剤部の方針を反映した「ローカルガイドライン」が作成されています。
参考)亀田感染症ガイドライン:発熱性好中球減少症 - 亀田総合病院…
例えば、救急・時間外対応に特化した「当直医向けFN対応マニュアル」では、緑膿菌を含む広域カバーを重視したレジメンがシンプルに提示され、非専門医でも迷わず実行できるよう工夫されています。
参考)当直医の発熱性好中球減少症対応マニュアル - レ点腫瘍学ノー…
一方で、予防的抗菌薬やG-CSF投与タイミングなどについては、原著ガイドラインの記載と実際の運用に差が出やすい領域であり、施設ごとの差異を理解しておくことが重要です。
参考)https://www.radionikkei.jp/kansenshotoday/__a__/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-211227.pdf
FN診療ガイドライン本体の構造や推奨グレードを確認したいときに便利な一次情報へのリンクです。
発熱性好中球減少症では、「抗菌薬投与までの時間」が予後に大きく影響するため、初期抗菌薬選択はガイドラインに基づく標準化が推奨されています。
当直医向けのマニュアルでは、緑膿菌を含むグラム陰性桿菌に広く作用する抗菌薬として、メロペネム、ピペラシリン・タゾバクタム(TAZ/PIPC)、セフェピムなどが代表的な選択肢として挙げられています。
参考)https://kumamoto.jcho.go.jp/pharm2/wp-content/uploads/sites/4/2024/11/2023antibiotics.pdf
例えばメロペネム1g 8時間毎、TAZ/PIPC 4.5g 6〜8時間毎、セフェピム1g 6〜8時間毎といった用量設定は、多くの院内ガイドラインや抗菌薬適正使用マニュアルでも共通しており、重症FNの第一選択薬として位置づけられています。
リスク層別では、MASCCスコアなどを用いて外来管理可能な「低リスクFN」と、入院管理と点滴抗菌薬を要する「高リスクFN」に分けるのが基本です。
低リスク例では、経口フルオロキノロンとβラクタム薬の併用などが選択肢となる一方、高リスク例では広域スペクトラムの点滴抗菌薬単剤または複数剤併用が推奨されます。
ただし、耐性菌の地域差や院
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