インタール点眼はもう永久に入手不可能で、代替薬は存在しない。

インタール点眼液2%とUD2%は、サノフィが2020年12月末で製造を終了しました。その後2021年3月末で経過措置期間も切れ、現在は医療機関・薬局のどこにも在庫が残っていません。
参考)インタール販売中止の理由とは?経過措置はいつまで?代替薬も紹…
Amazonや楽天市場といった通販サイトでも取り扱いはなく、探しても見つからないのが現実です。
参考)インタール点眼が販売中止の理由はなぜ?どこで買えるか販売店ま…
サノフィは中止理由について「諸般の事情」としか説明しておらず、明確な理由は公表されていません。売上低迷や製造コストの見合わなさが背景にあると推測する声が多いようです。
つまり今インタール点眼を処方することはできません。
なお「インタール吸入液1%」は別製品で、2026年に無菌性管理の不備を理由に自主回収・出荷停止となり、供給再開は2026年4月頃を予定しています。点眼液と吸入液を混同しないよう、患者への説明時は注意が必要です。
参考)医薬品の自主回収および一時出荷停止に係るお知らせ|一般社団法…
インタール点眼の主成分はクロモグリク酸ナトリウムです。この成分を含む後発品は複数存在し、供給に問題はありません。
代表的な代替薬が「クロモグリク酸PF点眼液『日点』」です。防腐剤フリーである点がインタールと共通しており、防腐剤に敏感な患者にも処方しやすい特徴があります。
使い切りタイプではない点は多少の違いですが、機能面での差は小さいといえます。
薬価面でもメリットがあります。インタール点眼液2%が337.7円だったのに対し、後発品は184.9円程度に下がるケースがあり、これはコンビニのおにぎり1個分ほどの差に相当します。長期処方の患者にとっては年間で数千円単位の節約になり得ます。
価格を重視する患者には、この差額を具体的に示すと納得感が得られやすいでしょう。
点眼薬だけでなく、インタール細粒10%も同時に販売中止となっています。こちらの代替として推奨されるのが、同じケミカルメディエーター遊離抑制薬に分類されるリザベン細粒・リザベンDSです。
作用機序が同系統のため、切り替え時の効果の落差は比較的小さいとされています。ただし剤形や用量が異なるため、体重換算での用量調整が必要な小児患者では確認が欠かせません。
小児の場合はここが要注意です。
処方切り替え時には、添付文書上の用量換算表を必ず確認し、旧処方との差異を薬歴に残しておくことをおすすめします。
医療用が手に入らない軽症患者向けには、市販薬という選択肢もあります。久光製薬の「眼涼アルファーストEX」やロート製薬の「ロートアルガードクリアブロックZ」は、インタールと同じクロモグリク酸ナトリウムを主成分としています。
これらはドラッグストアやオンラインで購入可能で、受診が難しい患者への案内にも使いやすい選択肢です。
参考)クロモグリク酸ナトリウムが入った医療用と同じ市販の目薬はある…
市販薬なら受診不要で入手できます。
ただし花粉症以外の重度アレルギー性結膜炎や春季カタルなど、医師の管理が必要なケースでは自己判断でのOTC使用を勧めるべきではありません。症状の程度を見極めた上で案内することが原則です。
意外に見落とされがちなのが、電子カルテやオーダリングシステム上に旧薬剤名「インタール」がマスタとして残り続けているケースです。システム更新が追いついていない医療機関では、処方時に該当薬剤が選択できずエラーになることがあります。
このタイプの不具合は院内SEやシステム管理者への報告が遅れがちです。
システムトラブルは地味に手間がかかります。
薬剤マスタの更新状況を定期的に確認し、旧薬剤名での検索がヒットした場合は代替薬コードへの紐付けをIT担当者に依頼しておくと、現場での混乱を未然に防げます。
インタール吸入液の自主回収・出荷停止に関する最新の公式情報はこちら
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