
扁桃周囲膿瘍は、扁桃の周囲に膿が溜まることで激しい痛みを引き起こす疾患です。この病気は、急性扁桃炎がこじれて炎症が扁桃の周囲組織にまで広がることで発症します。
主な原因菌としては、A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)やその他のレンサ球菌、黄色ブドウ球菌、嫌気性菌(バクテロイデス属など)が関与しています。通常、これらの細菌は複数の種類が同時に感染していることが多いとされています。
細菌感染の進行プロセスは以下の通りです。
参考)扁桃周囲膿瘍、扁桃周囲炎(Peritonsillar abs…
感染部位は、扁桃と上咽頭収縮筋の間であり、ほぼ片側性の感染がほとんどです。
参考)扁桃周囲膿瘍および蜂窩織炎 - 16. 耳鼻咽喉疾患 - M…
ストレスは扁桃周囲膿瘍の発症に重要な役割を果たします。精神的・肉体的ストレスが蓄積すると、体の抵抗力(免疫力)が低下し、細菌やウイルスへの感染リスクが高まります。
参考)【医師監修】扁桃周囲膿瘍は何が原因?どうやって治療するの?
ストレスが免疫力に与える影響のメカニズム。
扁桃炎・急性扁桃炎に関する医師の回答によると、「ストレスにより免疫力が低下し、細菌やウイルスに感染し扁桃炎となることがあります。そして扁桃炎が悪化し、扁桃周囲炎や扁桃周囲膿瘍になると片方の扁桃の周りが腫れてきます。」と説明されています。
参考)https://ubie.app/byoki_qa/clinical-questions/h3w56gzviy9
気温の変化や寝不足、疲れ・ストレスなどで抵抗力が落ちると、細菌やウイルスに感染しやすくなり、感染すると扁桃炎になります。慢性に感染を繰り返している扁桃腺が、風邪・ストレス・過労などで免疫力が落ちた際に痛みを引き起こす場合もあります。
参考)扁桃炎・扁桃周囲膿瘍
扁桃周囲膿瘍のリスクを高める要因は、ストレスだけでなく、複数の生活習慣や基礎疾患も関係しています。
リスク要因として以下の要素が挙げられます。
これらの要因が複合的に作用することで、扁桃炎が悪化し、扁桃周囲膿瘍へと進行するリスクが高まります。特に、免疫力が落ちている時や、扁桃炎をくり返している人に多くみられます。
参考)扁桃周囲膿瘍
扁桃周囲膿瘍は再発することがあります。一度発症すると、再発を繰り返す場合があり、習慣性扁桃炎(年間4〜5回以上、炎症を繰り返す状態)の方は特に注意が必要です。
習慣性扁桃炎のメカニズム。
一度炎症を起こした扁桃の組織内に細菌が住み着いてしまい、体調を崩したタイミングで再燃しやすい状態になっていることが考えられます。これを「慢性扁桃炎の急性増悪」と呼ぶこともあります。
参考)習慣性扁桃炎
再発予防のための対策。
扁桃周囲膿瘍を繰り返す場合や、習慣性扁桃炎の方は、口蓋扁桃摘出術が検討されることもあります。扁桃周囲膿瘍を起こした場合は、1〜2回の炎症でも手術をお勧めする場合があります。
扁桃周囲膿瘍は放置すると、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
参考)耳鼻咽喉・頭頸科|扁桃周囲膿瘍、扁桃周囲炎|順天堂大学医学部…
考えられる合併症。
これらの合併症を避けるためには、発熱やのどの痛みがある場合は早めの受診が大切です。症状が進行すると、入院が必要となる場合もあり、膿がたまっている場合は穿刺・切開による排膿処置が必要になります。
治療法としては、抗菌薬の点滴や内服、ステロイドの投与(腫脹が強い場合)、局所麻酔下での膿瘍切開排膿などが行われます。開口障害になると食事が満足にできないので、点滴によって栄養や水分を十分に補給します。
順天堂大學醫學部附屬順天堂醫院 耳鼻咽喉・頭頸科 - 扁桃周囲膿瘍、扁桃周囲炎
権威性のある医療機関の解説で、扁桃周囲膿瘍の原因、症状、治療について詳しく説明されています。
MSDマニュアル プロフェッショナル版 - 扁桃周囲膿瘍および蜂窩織炎
医学的な病因、病理生理学、症状、診断、治療について専門的な情報が記載されています。
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