グーフィス錠 副作用 の 腹痛 下痢 肝機能異常 対策

グーフィス錠の副作用として頻度の高い腹痛や下痢、肝機能異常の発生機序と臨床データに基づく管理ポイントを解説。長期投与時の安全性プロファイルや他剤との違いも明らかにする。医療従事者が知っておくべき意外な副作用情報は?

グーフィス錠 副作用

グーフィス錠 副作用 の 腹痛 下痢 発生頻度と機序



グーフィス錠(一般名:エロビキシバット水和物)は、世界初の胆汁酸トランスポーター(IBAT)阻害剤として2018年に発売された慢性便秘症治療薬です。この薬剤の副作用プロファイルを理解することは、適切な患者管理のために不可欠です。


参考)グーフィス錠5mg(エロビキシバット水和物):日経DI
臨床試験全体での副作用発現率は約46.3%と報告されています。特に頻度の高い副作用として、腹痛(23.2%)、下痢(14.4%)が5%以上で認められています。これらの消化器症状は、グーフィス錠の作用機序そのものに起因するものです。


参考)グーフィス錠5mgの効能・副作用|ケアネット医療用医薬品検索
エロビキシバットは回腸末端部のIBATを阻害し、胆汁酸の再吸収を抑制することで大腸管腔内に流入する胆汁酸の量を増加させます。増加した胆汁酸は大腸管腔内に水分を分泌させ、さらに消化管運動を促進させる「Dual action」により排便効果を発揮します。この作用機序から、腸の活動が低下していた状態から活発になる過程で、軽度の腹痛を感じることがあります。


参考)グーフィス錠 ~ 慢性便秘症治療薬 – 大阪・梅…
国内長期投与試験(52週間)では、副作用の発現率は47.9%(163/340例)でした。2%以上発現した副作用は腹痛24.1%、下痢14.7%、下腹部痛5.0%、腹部膨満3.2%、悪心2.9%、肝機能検査異常2.9%、腹部不快感2.1%の順でした。これらの副作用の転帰は、投与量変更なし、減量、休薬、中止のいずれの処置においても回復が確認されています。


参考)国内長期投与試験 安全性

グーフィス錠 副作用 の 肝機能異常 検査値モニタリング

グーフィス錠の使用中に注意すべき副作用として、肝機能異常が挙げられます。添付文書では、1~5%未満の頻度で肝機能異常(ALT増加、AST増加、γ-GTP増加、Al-P増加、LAP増加)が報告されています。頻度不明ですが、LDH増加も報告されています。


参考)https://www.e-pharma.jp/druginfo/info/2359008F1025
国内長期投与試験においても、肝機能検査異常は3.5%(12/340例)に認められ、2%以上発現した有害事象のリストに含まれていました。また、投与中止に至った副作用として肝機能検査異常が2件報告されています。


肝機能異常が発生する機序については、エロビキシバットが胆汁酸の再吸収を阻害することにより、胆汁酸プールの変動が生じることが関与している可能性があります。胆汁酸は肝臓で合成され、食事によって刺激されて分泌されるため、その再吸収が阻害されることで肝臓への負荷が変化する可能性があります。


参考)エロビキシバット(グーフィス)作用機序・食前服用の理由・服薬…
臨床現場では、グーフィス錠投与開始後、定期的に肝機能検査(ALT、AST、γ-GTPなど)を実施することが推奨されます。特に長期投与症患者では、ベースラインの検査値と比較して著しい変動がないか注意深く観察する必要があります。異常が認められた場合には、投与の中止や減量など適切な処置を行うことが重要です。


グーフィス錠 副作用 の 過敏症 発疹 じん麻疹 対処法

グーフィス錠の使用中に注意すべき副作用として、過敏症反応があります。1%未満の頻度でじん麻疹、頻度不明で発疹が報告されています。これらの症状は、薬剤に対するアレルギー反応の可能性があります。


国内長期投与試験では、湿疹2.4%(8/340例)が2%以上発現した有害事象として報告されています。また、投与中止に至った副作用として発疹、蕁麻疹が各1件報告されています。


過敏症反応が発生した場合には、ただちに投与を中止し、適切な処置を行う必要があります。特に、じん麻疹や発疹が広範囲に及ぶ場合、呼吸困難や血圧低下などの全身症状を伴う場合には、アナフィラキシーの可能性があるため、緊急の対応が求められます。


参考)https://medical.itp.ne.jp/kusuri/shohou-20120000003872/
患者に対しては、服用開始後に皮膚のかゆみ、赤み、発疹などの症状が現れた場合には、すぐに医師または薬剤師に相談するよう指導することが重要です。また、既往歴として薬剤アレルギーがある患者では、より慎重な観察が必要です。


参考)くすりのしおり : 患者向け情報

グーフィス錠 副作用 の 長期投与 安全性 52週間データ

グーフィス錠の長期投与時の安全性は、国内長期投与試験(52週間)で評価されています。この試験は、非盲検多施設共同試験として実施され、340例の慢性便秘患者を対象に安全性と有効性が検討されました。


参考)国内長期投与試験 試験の概要
有害事象発現率は77.6%(264/340例)でしたが、重篤な有害事象は1.5%(5/340例)と低頻度でした。重篤な有害事象として「くも膜下出血・硬膜下血腫・頭蓋骨骨折・硬膜下ヒグローマ」、「マイコプラズマ性肺炎」、「手根管症候群」、「網膜剥離」及び「鼡径ヘルニア」が各1例報告されましたが、これらのうち「鼡径ヘルニア」のみが副作用と判断され、転帰は回復でした。


副作用の発現率は47.9%(163/340例)で、本試験において死亡例は認められませんでした。投与中止に至った副作用は18例26件(腹痛7件、下痢6件、腹部膨満、肝機能検査異常各2件など)でした。


特筆すべき点として、血清LDLコレステロール濃度の変化が観察されました。投与開始後にLDLコレステロールが約10%低下しましたが、長期投与では経時的にさらに低下することはなく、「臨床上の影響は低い」と判断されています。これは、排泄された胆汁酸を補充するためにLDLコレステロールから胆汁酸の合成が促進されるためですが、長期投与による影響は限定的であることが示されています。


参考)グーフィス錠|薬剤師求人・転職・派遣ならファルマスタッフ

グーフィス錠 副作用 の 意外な情報 LDLコレステロール 減少 作用

グーフィス錠の副作用プロファイルにおいて、あまり知られていない意外な情報として、LDLコレステロール値の低下が挙げられます。これは、グーフィス錠の作用機序に起因する二次的な効果です。


エロビキシバットはIBATを阻害することで胆汁酸の再吸収を抑制し、大腸内への胆汁酸の排泄を増加させます。体内では、排泄された胆汁酸を補充するために肝臓で胆汁酸の新生合成が促進されます。この過程で、LDLコレステロールが胆汁酸合成の原料として利用されるため、血清中のLDLコレステロール濃度が低下する可能性があります。


参考)作用機序
国内第III相臨床試験の結果では、投与開始後にLDLコレステロールが約10%低下することが確認されています。しかし、長期投与試験(52週間)では、血清LDLコレステロール濃度は投与開始後、第4週107.8±29.4mg/dL、第12週108.3±30.5mg/dL、第24週108.1±30.0mg/dL、第36週109.9±30.5mg/dL、第52週111.2±29.5mg/dLと、経時的にさらに低下することはなく、むしろやや回復する傾向が認められました。


このことから、添付文書の副作用の項目にはコレステロールに関する臨床検査値の報告はなく、「臨床上の影響は低い」と判断されています。ただし、高脂血症治療薬を併用している患者や、脂質代謝異常を有する患者では、脂質プロファイルの変化をモニタリングすることが推奨されます。


参考)医療用医薬品 : グーフィス (グーフィス錠5mg)
このLDLコレステロール低下作用は、副作用というよりは薬理作用の延長として捉えることもできますが、代謝系に基礎疾患を持つ患者では注意深い観察が必要です。また、胆汁酸製剤やセベラマーなどの薬剤を併用している場合、グーフィス錠の効果が減弱する可能性があるため、相互作用にも注意が必要です。


参考)https://www.shirasagi-hp.or.jp/goda/fmly/pdf/files/1884.pdf
国内長期投与試験 安全性 | グーフィス®錠5mg(持田製薬)
グーフィス錠5mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典
エロビキシバット(グーフィス)作用機序・食前服用の理由|ファーマシスタ

グーフィス錠 副作用 の 重要ポイント
💊
腹痛・下痢の頻度

臨床試験で腹痛23.2%、下痢14.4%と高頻度。作用機序に基づく腸管運動促進によるもの。

🧪
肝機能検査のモニタリング

ALT、AST、γ-GTPなど1~5%未満で上昇。長期投与時は定期的な肝機能検査が推奨。

⚠️
過敏症反応への注意

じん麻疹、発疹が報告。発現時は直ちに投与中止し適切な処置を。


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