あなたが焦って処方中止すると患者が路頭に迷います。
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GSKが「フルナーゼ点鼻液」を年内目途に販売中止すると公表しました。
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この期日までは通常通り処方・調剤が可能です。
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後発品ではないため、切替先の選定を早めに進める必要があります。

グラクソ・スミスクラインは2025年6月16日、「フルナーゼ点鼻液」について年内を目途に販売を中止すると発表しました。公表文には「諸般の事情」としか書かれておらず、具体的な理由は明示されていません。
参考)https://www.gifu-upharm.jp/di/mguide/salesupply/2g/ss2690562506.pdf
多くの現場スタッフは「品質不良だから中止したのだろう」と考えがちです。意外ですね。
実際には同じ時期に、特約店への販売終了も別途アナウンスされており、単純な品質問題というより供給・流通体制の見直しが背景にあると読み取れます。さらに2025年11月25日には、既存ロットの一部で安定性モニタリング中に含量が承認規格を外れたため、クラスⅡの自主回収が発表されました。この自主回収は「販売中止の理由」とは別のタイミング・別の事象として扱われている点に注意が必要です。つまり「中止決定」と「自主回収」は時系列も原因も異なるということですね。
なお同回収では「重篤な健康被害が発生する可能性はない」とされており、56噴霧用の製品はロットの対象外です。ここを混同して患者に説明すると、不要な不安を与えてしまうリスクがあります。回収対象ロットかどうかは、製品パッケージに記載のロット番号で確認するのが基本です。
参考)「フルナーゼ点鼻液50μg28噴霧用」、「小児用フルナーゼ点…
経過措置期間は2026年3月31日までとされています。この日付を境に、通常の流通ルートでは入手できなくなる想定です。
「まだ在庫があるから大丈夫」と思っている人もいるかもしれません。これは危険な判断です。経過措置終了後は在庫切れが即発生する可能性があるため、切替のタイミングは早めに決めておくのが原則です。
代替品としては、同一成分のフルチカゾンプロピオン酸エステル製剤や、成分の異なるアラミスト点鼻液などが案内されています。実は後発品として案内されている製品自体も、過去に品質管理体制の適正化を理由に販売中止となった例があり、点鼻ステロイド市場全体で製造ラインの見直しが進んでいる状況です。1製品だけを代替候補として固定するのではなく、複数の選択肢を比較検討するのが安全です。院内採用薬リストの見直しは、薬剤部と連携して進める形が現実的でしょう。
参考)https://medical.nihon-generic.co.jp/a.php?id=1178
「回収=即刻使用中止」と単純に考える人もいます。それで大丈夫でしょうか。
実際には重篤な健康被害の可能性は低いとされているため、パニック的な一律中止ではなく、ロット確認を優先する対応が推奨されます。院内在庫がある場合は、ロット番号をリストアップし、対象ロットのみを返品・交換手続きに回すのが基本です。ロット確認だけは必須と言えますね。判断に迷う場合は、GSKのカスタマー・ケア・センターに直接問い合わせる方法もあります。
フルナーゼだけでなく、フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液「JG」も出荷停止から販売中止に至った経緯があります。同様に日医工の「NikP」製剤も、品質管理体制と製造ラインの適正化を理由に販売中止となりました。
参考)https://www.nichiiko.co.jp/medicine/file/59320/information/FG111151-01.pdf
複数メーカーで似た理由の中止が続いている点は見過ごされがちです。これは使えそうな視点です。
つまり点鼻ステロイド市場全体で、製造体制の見直しに伴う供給不安が一時的に高まっているということですね。特定の1製品だけの問題として捉えると、次の代替品でも同じ事態に遭遇するリスクを見落としがちです。院内フォーミュラリーを検討する際は、単一メーカー依存を避けて複数の選択肢を確保しておくのが無難です。花粉症シーズン前に採用薬の供給状況を年1回程度チェックする運用も、リスク回避の一助になります。
多くの記事は「代替品一覧」を紹介するだけで終わりがちです。しかし現場で本当に役立つのは、リアルタイムの供給状況を確認する手段です。
医療用医薬品供給状況データベース(DSJP)では、個別医薬品コードごとの出荷状況や限定出荷の履歴を確認できます。実際にフルナーゼ点鼻液は過去にも一時的に限定出荷となり、後日通常出荷が再開された経緯があります。つまり「販売中止」という言葉だけで即断せず、出荷状況の履歴まで遡って確認するのが確実だということですね。
参考)https://drugshortage.jp/list-sub.php?sub=1329707Q2099
医療用医薬品供給状況データベースでフルナーゼ点鼻液の出荷履歴を確認する
院内の採用薬管理システムに、こうした供給状況データベースへのリンクをブックマークしておくだけでも、次回の供給不安時に慌てずに済みます。情報源を一つ確保しておくのが条件です。
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