ベストロンは溶解後、期限内でも数日で効果が半減することがあります。

ただし、最も効果を期待したい薬剤は後に点眼するという別の考え方もあります。つまり、感染治療でベストロンの効果を最優先したい場面では、順番を入れ替えることもあるということですね。
参考)Q.目薬を2種類以上さすときの注意点は? - 教えて薬剤師さ…
順序に迷ったら、まず添付文書の指示を確認するのが原則です。医師の指示がある場合は、それを最優先で守ります。臨床の場では、この2つの考え方をケースに応じて使い分けているのが実情です。
涙液は結膜嚢内で入れ替わるまでに約5分かかるとされています。この時間を空けずに次の点眼を行うと、最大30μLしか保持できない結膜嚢からベストロンの成分があふれ出てしまいます。結膜嚢は非常に小さく、目薬1滴の量(約50μL)でもすでに容量を超えているイメージです。
参考)点眼薬の順番について|薬剤師求人・転職・派遣ならファルマスタ…
粘性の高い薬剤や油性点眼薬が絡む場合は、5分よりもう少し長く、10分程度の間隔を推奨するケースもあります。間隔を守るだけなら追加のコストはかかりません。スマートフォンのタイマー機能を1回セットするだけで、間隔管理がしやすくなります。
抗菌点眼薬は治療期間中、決まった回数を守り続けることが重要です。ベストロンの用法は通常1日4回、1〜2滴とされています。
ですが、複数の点眼薬がある患者ほど、順番や時間を忘れてしまいがちです。どの薬を先にさすべきか、患者本人が混乱するケースも少なくありません。
そこで有効なのが、点眼順を書いたメモをシールで薬袋に貼る方法です。薬局によっては、点眼順序表を渡してくれるところもあります。患者ごとに点眼スケジュールを可視化する一工夫が、飲み忘れ・さし忘れの防止につながります。
参考)点眼薬(目薬)について|医療コラム|新百合ヶ丘総合病院
ベストロンは使用前に添付の溶解液で溶かして使う、用時溶解タイプの点眼薬です。この溶解というステップこそが、実は見落とされがちな注意点です。
参考)医療用医薬品 : ベストロン (ベストロン点眼用0.5%)
粉末状態では安定していても、溶解した瞬間から薬剤は徐々に力価が落ちていきます。冷所保存が推奨され、期限を過ぎたものを使い続けると、抗菌効果が十分に発揮されない可能性があります。厳しいところですね。
見た目や臭いに変化がなくても、薬効はすでに落ちていることがあるので注意が必要です。溶解した日付を容器やお薬カレンダーにメモしておくだけで、期限切れの誤用を防げます。これは使えそうです。
順番を間違えてしまった場合、多くのケースでは深刻な健康被害には直結しません。ただし、抗菌薬であるベストロンの効果が十分に発揮されないと、感染症の治療が長引くリスクがあります。
治療が長引けば、通院回数や薬剤費用が増えるという経済的な負担にもつながります。それで大丈夫でしょうか、と不安になった場合は、次回の受診時に薬剤師や医師に確認するのが確実です。
参考)https://pharmacist.m3.com/column/special_feature/5312
順番を1回間違えたからといって、あわてて対処する必要はありません。次回から正しい順番で続ければ問題ありません。焦らず、いつもの点眼リズムに戻すことを意識しましょう。