
国内ではイフェクサーSRカプセル37.5mgとイフェクサーSRカプセル75mgが販売名として確認できます。
一般名はベンラファキシン塩酸塩で、欧文一般名はVenlafaxine Hydrochlorideです。
検索上位でも「ベンラファキシン 商品名」と「イフェクサーSR」の結びつきが中心で、臨床現場ではこの対応をまず押さえるのが実用的です。
参考)https://www.shinagawa-mental.com/column/medicine/venlafaxine/
ベンラファキシンはSNRIに分類され、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害します。
非臨床ではドパミン再取り込みにも弱い阻害作用が示され、ムスカリン、H1ヒスタミン、α1受容体への親和性は示されませんでした。
三環系で問題になりやすい抗コリン作用や強い鎮静とは性格が異なり、抗うつ薬の中では設計思想がかなり違います。
通常成人は37.5mgから開始し、1週後に75mgへ増量し、1日225mgを超えない範囲で調整します。
1日1回食後投与が基本で、徐放性カプセルとしてそのまま服用する必要があります。
増量は1週間以上あけて75mgずつ行うため、短期間で効果判定しすぎない運用が重要です。
徐放性製剤は吸収量を大きく変えずに吸収速度を遅くし、IR製剤よりCmaxが低くTmaxが遅くなります。
食事の影響はほぼなく、空腹時と食後で薬物動態に大きな差はみられませんでした。
CYP2D6多型の影響を受けやすく、PMでは未変化体の曝露が上がり、ODVの曝露は下がりますが、総活性体では大差が出にくい点が興味深い特徴です。
意外に重要なのは、ベンラファキシンが「効く薬」かどうかだけでなく、「やめ方」で印象が大きく変わる薬だという点です。
突然中止や減量で、めまい、不安、不眠、感冒様症状、発汗、悪心、耳鳴などが出るため、離脱症状を見越した設計が必要です。
臨床では開始時よりも、中止時や減量時の説明を丁寧にしたほうが、服薬継続率と安全性が上がります。
比較的多い副作用として、悪心、傾眠、腹部不快感、口内乾燥、浮動性めまい、頭痛、不眠、動悸が挙げられます。
重大な副作用には、セロトニン症候群、QT延長、高血圧クリーゼ、SIADH、痙攣、アナフィラキシー、皮膚障害などがあります。
血圧・脈拍の定期確認、コレステロール測定の検討、発汗や不眠の聞き取りが実地では有用です。
添付文書の禁忌、用法、相互作用、副作用を確認するなら、まずここが基礎資料になります。用量調整や注意喚起の原文確認に向いています。
医療用医薬品 : イフェクサー (イフェクサーSRカプセル3…
臨床開発の背景、薬物動態、相互作用、有効性の流れをまとめて読むならこちらが役立ちます。研究寄りの根拠を補強したい場面に向いています。
https://www.pmda.go.jp/drugs/2015/P20151002001/671450000_22700AMX01007_G100_1.pdf
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