
安息香酸の分子式はC7H6O2、分子量は122.12です。試薬データベースと食品安全評価資料の両方でこの値が確認でき、基礎情報としての確度は高いです。医療従事者向けの解説では、名称だけでなく数値を明記すると、類似物質との混同を防ぎやすくなります。安息香酸ナトリウムとの比較を行う際にも、まずこの分子量を起点にすると整理しやすいです。
参考)65-85-0・安息香酸・Benzoic Acid・020-…
安息香酸は芳香族カルボン酸で、ベンゼン環にカルボキシ基が結合した構造です。水に難溶で、有機溶媒には比較的溶けやすく、融点は121~124℃とされています。保存料や試薬としての取り扱いでは、この溶解性と融点が実務上の扱いやすさに影響します。揮散するという注意点もあり、保管や秤量の場面で見落とせません。
安息香酸は食品添加物として保存料に用いられ、体内では速やかにグリシン抱合を受けて馬尿酸となり尿中に排泄されます。厚生労働省の評価書では、この代謝経路が安全性評価の中心に置かれています。大量・急速摂取ではグリシンが消費されやすく、グリシン依存の代謝が相対的に制限される可能性があります。単純に「分子量が小さいから安全」とは言えず、代謝能との関係で理解することが重要です。
参考)https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000862222.pdf
食品安全委員会の評価では、安息香酸の分子量は122.12、分子式はC7H6O2として整理されています。遺伝毒性試験では、細菌を用いた復帰突然変異試験は陰性で、in vivo試験でも染色体異常試験やコメット試験などで陰性が示されています。JECFAとEFSAは、ラットの多世代生殖毒性試験に基づきADI 0~5 mg/kg体重/日を設定しています。規制値の理解では、分子情報、安全性試験、摂取量評価を一体で見る必要があります。
参考)https://www.fsc.go.jp/hazard/a_hazard2_s1.data/benzoic_acid.pdf
安息香酸は添加物だけでなく、牛乳、ヨーグルト、チーズ、果物などにも天然に含まれます。とくにスノキ属の果物では高めの含有が報告され、天然由来の寄与が無視できません。食品中の安息香酸は「加えたかどうか」だけでなく、「もともと入っているか」という視点が必要です。検査値の解釈や表示の理解では、この点が実務上の落とし穴になります。
安息香酸の食品衛生法上の整理や評価資料は厚生労働省・食品安全委員会の文書が実務上有用です。参考になる一次資料として、安息香酸の評価書全文が読める資料は、分子量、体内動態、毒性、摂取量まで一通り確認できます。厚生労働省の食品健康影響評価資料。
用語の整理や化学物質の基本情報を確認するには、試薬メーカーの製品情報も役立ちます。特に分子式、分子量、溶解性、融点の確認に向いています。富士フイルム和光純薬の製品情報。
【第3類医薬品】ハイチオールCプラス2 360錠